長浜・琵琶湖のほとりにある「湖のスコーレ」で醸造されています。
滋賀県・長浜・信長からこの地を与えられた豊臣秀吉が大名となり
天下人に駆け上がった発祥の地です。長浜は東海道・北陸道・伊勢道が交差する
交通の要所です。この地を抑えることが京への道です。
秀吉は長浜城を建て創意工夫を凝らした秀吉らしい城下町を築きました。
そして、名刹大通寺の門前に賑わいを起こしました。楽市楽座は信長の十八番ですが。
それを形にしたのが秀吉の長浜かもしれません。その一角に古い町屋が残り、
今では観光地として人気を呼んでいます。
その長浜の街中に「湖(うみ)のスコーレ(学校)」という広場があります。
白を基調とし、古い街並みに溶け込んだとてもおしゃれな商業施設です。
そこで飛びっきりの「どぶろく」が製造販売されています。
「どぶろく」は醸造過程でできる「もろみ」を濾していない酒です。
もっとも原始的な日本酒。NHKの大河・鎌倉殿の13人が飲む酒は「どぶろく」です。
「どぶろく」は神様の力によって完成する神聖な飲み物とされています。
ですから、かつては多くの神社で酒造りを行いお祭りのたびに神様に捧げ、
お下がりを皆で酌み交わす酒です。
その風習を伝えるのが各地で秋に開催される「どぶろく祭り」です。
長浜ではありませんが、世界遺産にも登録されました、岐阜県白川村では
秋の収穫を祝い、毎年9月下旬から1ヶ月間ほど、5つの神社でどぶろくを振る舞います。
全国的にも有名です。
長浜のどぶろくは、醸造技術を学んだ若者が創意工夫を凝らし、手塩に掛け、
湖のスコーレで醸造しています。醸造過程を見学できます。
なぜ、旨いのか。水が良い。伊吹山の伏流水を使用。工夫された5段仕込みという
特殊な醸造法で造られるからです。もちろんその過程はオープンされています。
甘口と辛口の2種類がありますが、私は甘くはないが芳醇な甘さの甘口が好きです。
でも、素人には甘いのですが甘さを抑えた辛口の方が、好まれるそうです。
歴女ブームもあってか。女性の長浜どぶろくファンが、急増しているそうです。
秋の夜長、ススキを立て、月を愛でながら・・・
どぶろくが好きだった亡き親父殿を思い、赤い杯に長浜の白いどぶろくを満たし
ちびりと。「もののあはれ」を感じます。Goto
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