熱誠

岸田首相年頭会見、新聞各紙の社説はどう読み取ったのか。23日に通常国会で議論を。
便利になったものです。仕事始めの4日、午後。手元のスマホが着信を知らせる。
作業の手を休め画面を。今から岸田首相の年頭記者会見をライブ中継すると。
アプリを入れている「NHKニュース・防災」からです。
仕方ない。ライブなら視聴してみるかと。
最近はどこもかしこも政治家の演説は・・・両サイドと手元の電子端末の画面に映し出される
原稿を読み上げるだけ・・・淡々としているといえば、それまでだが・・
熱量が全く伝わってこない。
要旨は4点でした。
1・この3年間、企業収益が伸びても期待されるほどに賃金は伸びず、
想定されたトリクルダウンは起きなかった。だから賃金が毎年伸びる構造をつくる。
連合は5%程度の賃上げを求めている。物価上昇率を超える賃上げの実現を目指すと。
1・異次元の少子化対策をする。児童手当を中心に経済的支援を強化する。
子育て家庭を対象としたサービスの充実、働き方改革の推進と制度の充実の3点が基本だ。
1・5月のサミットを広島で開催する。で民主主義や法の支配といった
普遍的価値を守り抜くためG7と世界の連帯を示す。
1・新型コロナウイルス対応は、水際対策を重点に臨時的な措置を強化する。
中国本土からの入国者陰性証明を求める。中国本土便の増便は必要な制限を続行する。
サミットとコロナの中国からの対応は・・・そういうことですが。
読売は社説で、「先送りできない課題に正面から愚直に挑戦し一つずつ答えを出す」との
発言を評価。国益に資する重大な決断を下してきたと・・防衛費の大幅な増額を決めたことは
重要だ。原発の建て替えや運転期間の延長を進める計画は理に適っていると称賛した。
朝日は先遅れないとした、防衛力の抜本的強化とエネルギーの転換には国民の前で
熟議が尽くされていないと批判。聞いた上で決めたとするのは「聞く力」と矛盾している。
聞く力が異論や批判に向けられないと憤る。
毎日はこの会見で「挑戦」という言葉を12回使っているが、「異次元の」と銘打った
少子化対策も掛け声倒れにせぬ本気度が問われると疑問を投げ。エネルギーも安全保障関連
3文書も熟議がされていない。幅広い議論を重ねるべきだと迫る。
3紙ともに多様だが、連合が求める5%のインフレ率を超す賃上げ要請には賛意なのか、
言及をしていない。連合の相手は大手企業と行政です。
問題は中小企業が賃上げに応じるのはどうすれば良いのかに言及せねば、
賃上げの本質には迫れない。全国紙の甘さとはいえないだろうか。
「熱誠を伴わない雄弁は聞くに価しない」議会政治の父、尾崎行雄の言葉です。
熱誠は「熱情からでる真心」を言います。岸田首相が淡々と読む原稿から熱誠が
伝わらないと思うのは私だけでしょうか。
23日から通常国会が召集されます。
新聞が懸念する事項は国民の懸念です。新聞が評価する事項は国民の評価です。
時代の変わり目です。国民がなるほどと思える・・熱誠ある議論をして欲しいものです。Goto

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