紙メディアの終焉か序曲か・・・

101年の歴史を誇る「週刊朝日」が5月末で廃刊です。淋しいです。
1/20の時点では・・・19日に朝日出版が発表した「週刊朝日」を5月末で廃刊するという
記事は日経しか掲載されていません・・・朝日は後日報じるのでしょうか?
それも、ダンマリで終わってしまうのでしょうか・・いずれにせよ、淋しい限りです。
先日・・・朝日新聞の社友(元記者)に「私は良く分からないのですが・・
朝日新聞って、押し紙を除いた実売数ってどの程度と認識されていますか」と尋ねたら
「よくわからないが、販売局に言わせると400万台はあると言っているが」との答え。
発行部数は企業秘密なのでしょうか。正確な数字は分かりませんが・・
22年・・9月度のABC新聞発行レポートでは、朝日399.38万部となり400万部を切りました。
21年11月度に450万部を下回っていたので、件の社友氏は、その時の情報が元かも。
朝日・全盛期は800万部を超えていました。それが10年間、減少が続き、ついに
半分以下になったのです。それでも収益を上げているのですから・・・
経営手腕が凄いのか。それともそれほど儲かっていたのか?疑問です。
でです。朝日新聞の実売部数減と関係するのでしょう。
関連会社の朝日出版・1922年創刊の総合週刊誌「週刊朝日」を廃刊です。
理由は近年の週刊誌市場の縮小を受けて継続が困難と判断したからです。
週刊朝日は1950年代には100万部突破の記録が。でも2022年12月の平均発行部数は
約7万4千部。朝日出版は関連会社と言っても中身(記者など)は朝日新聞と
ズブズブの関係です。新聞の部数落ち込みが影響しているのは間違いなさそうです。
経営が悪化してきますと、コストのカット。新聞や出版は主な経費は人件費です。
リストラには至っていないでしょうが・・・不採算の関連商品を縮小する。
経営の常套手段ですが・・・いかにも安易な手段です。
想像に難くないのは・・・次に打つ手は、人員の削減。新入社員の数を減らすこと
そして、もうすでに始まっているかも知れませんが、地方支局を廃止して記者の数を
減らすことです。そうなれば断末ですね。どこで、歯車が狂ったのでしょうか。
朝日新聞は週刊朝日の廃刊に沈黙を守っていますが・・・
日経の春秋(一面のコラム)には・・・1963年・開高健のルポ「日本人の遊び場」が
高度成長に湧く日本列島を飛び回り・・若者で溢れる表情を活写した・・
司馬遼太郎の「街道をゆく」も池波正太郎の「食卓の情景」も全て週刊朝日だった。
その週刊朝日が廃刊とは・・身につまされる話だと書き込んでいます。
101年の歴史に幕を閉じる・・・週刊朝日の廃刊は、週刊誌・雑誌・そして新聞の
終焉の始まりなのか・・・それとも紙のメディアの再興の序曲なのか・・
5月末の最終号がどんな誌面になるのか・・・朝日新聞は沈黙を破るのか・・
週刊朝日を楽しんだひとりとして見定めたい。Goto

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