100年フード

ほや雑煮・はらこ飯・けの汁・・・ワカメしゃぶしゃぶも石巻の郷土料理

インバウンドに期待が集まるこの頃です。韓国のユン大統領の来日、岸田首相の訪韓、シャトル外交が実現すれば、相互の信頼関係が深まり、韓国からの観光客が増えます。林外務大臣が外相としては3年ぶりの訪中、思うようには成果が上がっていないようですが・・・中国も海外旅行の門戸を広げているようです。

19年には約800万人が日本に訪れました。一気にはそこまで回復はしないものの、早晩、中国からも訪日観光客が増えることになるでしょう。もちろん、東南アジアからも円安です。日本観光への割安感が半端ないです。コロナ禍も一段落、インバウンドに期待が集まるのは必然でしょう。

問題はどんなおもてなしをするか。折角の訪日です。ゴールドコースと言われる東京・京都・大阪などの主要都市は初来日にはそれで良いのですが。リピーターとしては、日本各地を巡ってみたいってことになります。そうなりますと、やはり地域の食文化に触れることになります。

文化庁は世代を超えて受け継がれる食べ物を「100年フード」と冠して、日本全国から様々認定しています。観光客としては、認定フードを巡る旅も魅力的ですからねぇ・・・「100年フード」の認定は令和3年からスタート、目的は食文化の継承です。現在全国で200点が認定されています。

我らが石巻市でも、「はらこ飯」「けの汁」に続いて「ほや雑煮」が3件目として認定されました。「ほや雑煮」は正月には欠かせない石巻地方の郷土料理として親しまれています。かく申す・・私は食べたことがありませんが。

ほや雑煮は、昨年の1月にインバウンド需要を呼び込む農水省の「セイバージャパン」にも認定されているそうです。継承するには若い人たちに馴染んでもらう必要があると石巻市立桜坂高校では家庭クラブの生徒たちがほや雑煮をアレンジする活動も始めているそうです。これも実はまだ食べたことがありません。

石巻のソウルフードといえば、石巻・春の海産物の代表「ワカメしゃぶしゃぶ」と「蒸しガキ」でしょう。朝採りの新鮮なワカメを頂く、栄養価も満点です。それと、ソウルフードではありませんが、予備軍としては、低利用魚「ナガヅカ」をフライにして「石巻深海魚カツバーガー」に好評だそうです。

深海魚のナガヅカは石巻地方では「ノロンボ」と呼ばれ、年間数十トン水揚げされますが、卵巣に毒があることから鮮魚で流通することはなかったのですが、石巻の飲食店と業務用食品商社などが共同で開発、地産地消を目的にメニュー開発されています。

面白い発想ですね。「ワカメしゃぶしゃぶ」も「ナガヅカのフライ」もいずれは文化庁の「100年フード」に、農水省の「セイバージャパン」に認定されて、石巻地方を訪れるインバウンドに食文化を提供できるようになるのは、間違いないですね。もちろん、私は両方ともまだ食べてはいませんが。
by・・・石巻日日新聞。Goto

 

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