新聞占拠・・・

新聞の価値って、何なのでしょうか。考えさせられます。

ちょっと驚きました。いや、随分驚きました。
円安の効用ってことかも知れません。或いは景気が上向いた証なのかも。
対象になったのは・・・朝日と日経、そして読売新聞です。

何の話かと申しますと、写真をご覧下さい。
何の説明も要りません。高級ブランドLOUIS VUITTONの広告です。
モデルは言わずと知れたサッカーのメッシ選手。素材はボストンバックと
キャリーバック・靴もスーツ・シャツも、指輪も襟のアクセサリーもVUITTONを身に纏い。

スポンサーの考え方です。この広告を取り扱った広告代理店の提案かも。
日本人のみなさん、長きに渡って社会全体で、コロナ禍・行動制限に耐えてきましたね。さぁ・・移動して下さい。もう大丈夫です。旅に、旅行に出かけましょう。いっぱいお洒落して。

空港のロビーでで待っているのですよ。あなたと一緒に出掛けるのを・・・
そんなくつろいだ大胆な構図です。

私が何を驚いたかと申しますと。一つは新聞3紙を違った使い方をしているってことです。取り分け朝日です。新聞の顔はもちろん一面です。一面のトップにどんな記事が載っているかは新聞の命でしょう。同時に最終面。ここはテレビ欄がどんと構えています。日刊紙ならば定番中の定番紙面です。

その最終面がVUITTONに占拠されたのです。驚きませんか。
日経はテレビ欄は中面にあります。最終面は文化面です。
交友録と連載小説は譲れない日経の矜持であります。

もちろん読売は定番である新聞の顔でもある最終面のテレビ欄を外していません。でも朝日は・・・売ってしまいました。VUITTONに。そんなことどうってことはないのでしょうか。私はそうは思いません。社内では相当な議論があったのだと拝察できます。

最終的には・・・高額の出稿料・広告代金に涙を飲んだのではないでしょうか
背に腹は変えられないってことがここまできたのかと寂しいです。もちろん推察です。日本新聞協会の会長を受ける朝日です。これはこれで、新聞誌面の改革なのかも知れません。でも、広告紙面の上には・・・テレビ欄はめくった面にありますと、小さく書いてあります。

最近、新聞広告で、全ページが定価で売れるのは大手ブランドだけだと言われます。あとは部数の激減で・・・格安の通販が多くなっています。子供には見せられないような三流週刊誌しか扱わない広告も平気で掲載されます。

乱暴な言い方かも知れませんが札束で顔を張られて、妥協したとなると残念でなりません。読売新聞と比較をするつもりはありませんが、朝日と読売は発行部数で拮抗していた時代もありますが・・圧倒的な差が付いてしまいました。

VUITTONは読売には見開きの全ページ広告を掲載しています。
広告効果は読売にあるとの代理店の指摘によるのでしょう。
それと、新聞広告の価値として、新聞を購読している人は・・
この国でもやはり、一定程度の富裕層であり、知的層であるとの
認識を持っているのではないでしょうか。

新聞は日本人のライフスタイルに組み込まれ・・
どこの家庭でも朝刊をめくって仕事に出掛けるのが我々庶民の生活そのものだったのに・・・いつの間にか。新聞が生活様式から姿を消してしまいました。
高級ブランドの広告が朝日新聞の最終面を占拠したことに、
これで良いのかと忸怩たる思いです。Goto

読売新聞 30段

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