財務省と文科省で、学習集団の規模を決めるって?
小学校の学級は何人が適正なのか・・
文科省と財務省との間でバチバチと論争が繰り広げられています。
21年の話ですが、通常国会で改正義務標準法が成立。35人学級が実現していた
小1に加え・・小2〜6の学級編成の上限を21年度から毎年1学年ずつ35人に
引き下げ、25年度には全学年へ拡大することとなりました。
また、21年6月に閣議決定した「骨太の方針」では・・35人学級化による
教育効果などを分析・検証した上で中学校を含めた望ましい指導体制を検討するとしました。これってどういうことなのでしょうか。
考えてみて下さい。教育効果を分析・検証しなくても、学級の人数が少ない方が、教師の目が届き、きめ細やかな教育ができるに決まっているじゃないですか。そんなことは誰でもわかることです。だって教育にはマンツーマンが一番効果がありますから。それを分析・検討するって・・この程度の政治にこの程度の国民ってことでしょうか。
私たちの時代は・・・なんて申しませんが。この論争には二つの側面があります。一つは文字通り、財務省が、学級集団が小さいほど教師も多く必要だし、財政負担が大きくなる。だから、学級規模の縮小の効果はない・・と主張します。
おいおい・・教育は金の問題かよ。違うでしょ。国家百年の計ではないですか。
文科省は学習集団が小さいほど学力テストの正解率が高い。
子供たちの自己肯定感が高いと主張していますが・・実態は省益の
匂いがプンプンします。学級人数を少なくすればするほど、
予算を多く取れるからです。真面目にやれよと申し上げたい。
もう一つの側面は、政治の軟弱性です。財務省と文科省の論争なんてさせないで骨太の方針で決めれば良いのです。義務教育の学習集団は30人とすると。
だってですよ。考えて見てください。少子化ですよ。都市部の学校は生徒数が多いですから、そんな議論ですが。
岐阜市の例をとれば克明にわかります。
住宅地区でも一学年100人未満です。そんな時どうしますか・・
40人、40人、20人の3学級にしますか。34人、33人、33人になるじゃないですか・・・そうなのです。もはや、40人学級を編成することが難しいのです。
岐阜市でそうですから・・それ以下の市町村では・・現在の制度ですでに40人学級すら維持できないほどに子供の数が減少しているのです。
その現実を知ってか知らずか、40人を35人にするのしないのと両省に議論させている政治のお粗末さ極まれりであります。
お隣の韓国の例です。2008年に30人学級。18年には23.8人まで引き下げています。教育を如何に重視しているか一目瞭然です。それだけではありません。
少人数学級の導入は教育の根幹ではない。教員の「質」を向上させることが第一義的であるとして、教員の給与改善、教員養成課程の強化、採用方法の効率化
政策が強化されています。日本じゃ教師の成り手が減少です。
あえて申しましょう。
韓国では、地方に住む子どもや、貧困家庭の子供を支援する政策として、給与手当、より小さな学級規模(僻地)、指導時間の縮小、次の学校の選択権など、教員には様々なインセンティブが設けられています。少数学級など論じません。
教師の「質」を重要視しています。これって生きた教育をするためには当然の制度ではないでしょうか。
韓国と比べよとは申しませんが・・・
全国一律、画一的にしか教育を論じることができない。。それが民主教育だと勘違いしている国民・文科省・そして教育委員会では、この国に未来があるとは思えません。もう少し真面目にやってもらいたいものです。Goto
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