自分で料理を楽しむことって・・・生活の質と関係ないのでしょうか。
狭い日本そんなに急いでどこへ行く・・・そんなCMがありました。
日常、夕食にかける調理時間、平均41.1分、20代は46.9分だそうですが、
現代では、そんなに時間をかけるのは無駄、長過ぎるのだそうです。
共働き世帯や若い世代を中心にタイパ(タイムパフォーマンス=時間対効果)を
重視する人が増えていて、電子レンジで「チン」すればそれですぐに食べれる
食品の開発が急激に進んでいます。
永谷園・電子レンジでソースが絡む本格的なパスタが調理できる「パキット」なる商品を発売。味は定番のボロネーゼなど三種。半分に折ったパスタと
水を袋に入れてレンジで加熱して蒸らし、中身を混ぜれば完成する。
調理時間は13分。通常のパスタを調理する場合は、パスタを茹でるために
湯を沸かす。茹でる。鍋から目を離せない。ザルに移す。具と混ぜる。味付けする。そして、鍋やザルの洗い物をせねばならない。この商品なら約7分・タイパできるのだそうです。発売当初から目標の3倍近い売り上げを記録しているとか。
日清製粉は2月。人気のパスタソース「青の洞窟」を開発、袋のまま
レンジで加熱可能な新シリーズが好評だとか。中華料理の「王将」もこの夏に、レンジで調理できる冷凍餃子の新しい製造ラインを稼働させるそうです。
食品メーカーがレンジ対応商品に注力するのは、物価高や環境問題への
対応という側面も考慮しているとか。特に若い層を中心に高まっている環境問題への配慮を意識し、二酸化炭素削減効果もうたう動きも目立っています。
日清製粉のレンジ対応スパゲティは同じ太さのスパゲティを鍋で茹でるよりも
CO2を約6割削減できる計算になるとか。そこまで来れば、なんでもかんでもがSDGsってことになりますが・・・
話は変わりますが・・・これもタイパってことなのでしょうか・・
ロッテが5月末からアルコール分5%入ったアイスクリームの
テスト販売を始めました。20〜30代の女性を中心に好評だそうです。
酒を飲みながら、ダラダラと時間を過ごす面倒な飲み会など省略して
大好きなアイスクリームを食べればひとりでほろ酔い気分になれる。
タイパのために考えた商品ではないのですが・・・
QOL(生活の質)の向上のためには、調理時間も無駄、飲み会も時間のロス
という考え方って、正しいのでしょうかねぇ。食品メーカーとしては
消費者ニーズに合わせて新商品を開発するのです。それはそれでわかるのですが。
人間って、料理を調理することも人生の楽しみでしょうし・・・仲間とワイワイと酒を酌み交わすことも人生の潤いではないでしょうか。
私は思うのです。時間の無駄やロスは一つの価値観では計れないものです。
電子レンジに調理を任せることを否定するものではありませんが・・・
どんなに急いでも、慌てても、人間は地球の回転よりも早くは生きられないのです。ですから・・・パスタを自分で茹でながら・茹ですぎたとか、硬すぎたか・独自の味付けを見つけたとか、工夫を凝らすのもQOLではないかと思うのですが・・・なんでもタイパではねぇ。Goto
コメント