ナマコに何の罪がある。中国の強かさに手も足も出ないのか・・・
日本の農林水産物・食品の輸出額は21年に1兆円を突破、1兆4140億円となり
10年間で3倍超に拡大。そのうち水産物は3873億円です。
国別では・・・中国と香港で4868億円(36.4%)となっています。
「足もとを見る」という言葉があります。どんな意味があるのでしょうか。
語源は、江戸時代まで存在した駕籠かきの専門用語に由来します。
駕籠かきたちは、駕籠に乗ってくれそうな人を探します。
フラフラした足取りや足元の汚れなどで疲れ具合を見極めます。
そして、疲れた人たちの「すぐにでも駕籠に乗りたい」という心理を察し、
駕籠に乗せ・・法外な額を要求するという行為が日常化していました。
このことから「足もとを見る」とは「相手の弱いところを利用し、自分の都合の良いように扱うこと」という意味で使われるようになりました。
駕籠かきを生業とした無宿者を雲助と言います。
因みにですが・・・「足もと」は「足元」「足許」「足下」などと書きます。
微妙に意味が違います。「足元」は「地面に足がついているところ、その周り」を指す言葉。「足許」は「立っている足の周辺」のこと。「足下」は「足の裏」を意味します。それぞれ指している範囲が少しずつ違います。
使い方ですが・・・
⚫︎あいつはいつも相手の足もとを見て行動している。
相手の弱点を見つけて、自分に利が出るように立ち回っている人を揶揄します。
⚫︎ああいう、足もとを見る言動は許せない。
相手の弱点や苦手なところを、あえて伝えて自分が有利になるよう物事を運ぶ
相手に不快感を与えます。
⚫︎相手に、足もとを見られないように事前準備を怠らない。
「足もとを見る」を「足もとを見られる」という形で使用する場合です。
ビジネスなどで取引相手に弱みを知られてしまうと、契約や交渉が成り立たないことになります。そうならないよう用意周到に準備することを表した一文です。
足もとを見る・・・説明が少し長くなりました・・・
なぜか・・・北海道産のナマコ。6月に入り取引価格が急落しました。
IAEAが福島第一原発に貯蔵されている処理水の海洋放出にお墨付きを出したことに、中国が強く反対し「もし日本が独断専行に走れば、全ての結果について責任を負うことになる」と恫喝。香港政府とマカオ政府がナマコの禁輸の可能性に言及した時期と重なります。
北海道は水産物の水揚げの多くを輸出しています。
22年の道内港からの分で過去最大・833億円、うちトップがホタテ貝618億円
続くナマコが79億円です。ホタテ輸出の7割が中国。ナマコも中国が5割です。香港行きのナマコも大半は中国本土で消費されます。
どう思いますか。この「足もとを見る」中国のやり方。
使い方事例の典型ではありませんか。それもホタテではなくて、巧妙にナマコで揺さぶりを掛ける・・・いやらしいですねぇ。実にいやらしいですねぇ。
でも中国が「足もとを見る」のは「足もとを見られている」からです。
日本国内での放出反対派の声とか、その声を過大に風潮するメディアの論調とか、日本国内の足もとの乱れに付け込まれているのです。
日本政府としては・・・これだけ用意周到に足もとを固めてきたのに・・
でも・・・いやらしいですが・・「足もとを見る」雲助・中国の強かさに・・
日本政治の貧弱さと国民の国益を顧みない姿勢に不安を感じます。Goto
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