佳書に触れる・・・

司馬遼太郎・生誕100年です。

自宅の小部屋・・私的には書斎と称していますが・・
わずか2畳半ほど、南東側で横長スペース。背中は一面本棚。
作り付けの机ですが、窓を挟んで、両サイドも本棚。
唯一の取り柄は東側から岐阜城が望めるってことぐらい。

その小部屋、年末に一度整理したのですが・・・PCを開くスペース以外は
切り抜いた新聞と買い溜めた本が積まれています。なんとまぁ・・酷いことに
なっているのか。自分でも飽きれています。このままでは足の踏み場もなくなってしまう。仕方がない。今日は、これから早朝ウォーキングに出掛け、
その後に・・・盆休みを利用してみるかなと思い立っています。

煤払いや大掃除は年末と決まっているのに・・なぜか、奈良・東大寺の大仏
(盧舎那仏)さんの「お身拭(みぬぐ)い」(一年間のほこりを払う行事)は
8月の上旬に行われるのです。今年も7日に約170人の僧侶や職員(関係者がこんなに多勢いるのですねぇ)によって・・はたきやほうきで約2時間かけて、頭・顔・肩・手などの汚れを拭い去ったそうです。

私の小部屋など、30分もあれば整理整頓できる筈ですが・・
なかなかそうは行かない。あれぇ・・この本って、そうかあの時に買った奴だ、
こんなところに隠れてやがった(全部自分で置いたのですが)と見つけると
その本のページを捲ったりして、掃除しているのを忘れてしまうからです。

そうそう・・私の本棚・結構たくさんあるのは「司馬遼太郎」の本でしょうか。
司馬遼太郎は今年、生誕100年。「国盗り物語」は岐阜が舞台。岐阜人の必読書です。中国が舞台の「項羽と劉邦」は今の中国人に読ませたい。

それから幕末から維新を扱う「竜馬がゆく」は船中八策にトキメキ増しのため。
2500万部も売れたそうです。「坂の上の雲」は失われた30年と言われる現代に
上を見ろと、若者を励ましてくれます。植民地や加害の視点がないと自虐史観を正当化する朝日新聞などは批判的ですが・・・

「城塞」秀吉は望んでいたのかどうか。中国清朝の興隆を描く「韃靼疾風録」
も国家の枠組みを超えた男女の物語面白い。そして「老獪(ろうかい)」政治や組織の病理などが見事に描かれ・・当時、社会党の政治局の若手が司馬さんを委員長に担ごうとした動きがありました・・・そんなことを思い出しながら・・
本棚に向いますと・・・多分、整理などできませんね。

佳書とは・・それを読むことによって、私たちの呼吸・血液・体液を清くし、
精神の鼓動を昂(たか)めたり、落ち着かせたり、霊魂を神仏に近づけたりする書のことである・・・と安岡正篤はいうが。司馬遼太郎がそうだとは思いませんが、「坂の上の雲」は79年前に世に出て2千万部発行されています。

佳い食べ物もよろしい。
佳酒もよろしい。
佳いものは何でも佳いが、結局佳い人と佳い書と佳い山水の三つあれば
人生は佳いのではないか・・・そんな風に思う・・お盆の朝です。
さぁ・・・今日は必ず小部屋を整理するぞ。Goto

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