第28回NIE松山大会

テーマ「ICT(情報通信技術)でひらくNIE時代」って間違ってませんか?

このブログ・好き勝手なことを書いているのですが・・・
本来の目的は「新聞を読もう」です。昨今、新聞の購読者が激減、
新聞っていったい誰が読んでいるのと、思うほどに配達されていません。

でもです。それで良いのでしょうか。
新聞は社会で生きていくベースの力を養う重要なファクターです。
日本の国がおかしくなり始めた根幹に国民が新聞を読まなくなったことが
要因ではないかと思っています。

愛媛県で開催された「第28回NIE全国大会松山大会」のパネルディスカッションで
小学6年生の男子がこんな発言をしています。
(NIEとは教育に新聞を活用しようとする活動)

「学校の宿題をきっかけに、3年生から新聞を読んでいる。過去から現在まで世の中の情報を集められる便利なアイテムだ。新聞の強みはネットでも図書館でも、いつでも読み返せること。世の中の問題を時間をかけて理解できるようになることが魅力だと思う。新聞を活用した学習で幅広い発想力と想像力を磨き、時代とともに進歩する新聞と同様に、自分自身も大きく成長していきたい」

そうです。新聞は発想力を磨く学習ツールとして活用していると言うのです。
そうなのです。新聞を身近に置いて、日々読んでいる子どもはかくもしっかりとして成長するのです。多分こんな子供が社会の中核で活躍するのでしょう。

でも残念ですが、新聞が手元にあって、身近に新聞と親しむ環境がなくなっています。だからこそ、NIE活動によって子供たちが新聞と親しむ機会を得ようとする機運をつくることが重要です。

松山大会のテーマは「ICT(情報通信技術)でひらくNIE新時代」だそうです。
大会は記念公演やパネルディスカッション、愛媛県内のNIE実践校による公開事業などもあり、全国の教育関係者ら約1200人が授業での新聞の活用を研究しました。

今回の大会、テーマにICTを入れた意味が良くわかりません。
教育に新聞が必要だというのがNIEの主旨です。
昨今、教育現場にはデジタル端末が持ち込まれ、授業でも頻繁に活用されるような時代です。それはわかります・・でもそのことと、新聞で教育をとの整合性がとれません。

NIEを進めるには、新聞とICTの強みや弱みを整理し、今後のあり方を模索、再考する必要があると基調報告で、愛媛小中学校長会長は述べるが・・
それはNIEの本来の主旨からは外れた報告です。ピントがズレています。

NIEはICTとは関係ない。情報通信の技術を子供に取得させることが、
NIEの新時代ではありません。「NIE活動」は新聞を授業に取り入れることです。「新聞を読む」ことで子供たちが世の中の問題を時間を掛けて理解するようになる。まさにパネルディスカッションで小学校の6年生が語っていること、
それがNIE活動なのです。ICTとは関係ないのです。

NIE大会の主催は「日本新聞協会」です。
狙いは、子供たちに新聞と親しんでもらうことです。そのことによって、
新聞を購読して欲しいという下心があります。決して悪いことではない。

それが、教育現場にデジタル端末が使われるようになったことで、
NIEの本来の目的からズレた・・第28回目の愛媛大会ではないか。
そんな思いがします。

それと、言わずもがなですが。
読売新聞以外の新聞では、NIE松山大会の模様を報じていません。
(見落としたら失礼ですが)・・・少なくとも全国紙だけではなくローカル紙も
NIEに関する記事を掲載すべきではないでしょうか。Goto

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