読者にわからない広告を平気で掲載する新聞なんて・・・・
私は・・・この道・もう直ぐに半世紀・・50年になろうとしています。
この国が・・経済成長を遂げる時代から・・バブルが弾け・・経済が
失われた時代と言われる今日まで「広告」を生業にしてきました。
多分ですが・・・命ある限り「広告」に関わって参ることになるでしょう。
スタートは新聞全盛時代。中日新聞の岐阜県版の広告を取り扱うことから。
なんせ、高度経済成長期です。今では信じられないでしょうが・・
新聞の広告面が足らないのです。ですから、広告代理店が紙面争奪戦です。
金・土曜の紙面なんて、新聞広告局のデスクと喧嘩腰ですね。
先月末は、トヨタだったのだから、月初は日産でしょ。いやマツダじゃないか。
でもトヨタの他のディーラーを電通が抑えているから、動かせない・・そんなバカなことがあるか。それでは死活問題だなどなど、喧々諤々、戦争です。
今にして思えば、紙面はガラガラ・子供に見せられないような広告が平気で掲載され、酷いのは捲っても捲っても通販ばかり。それもアフリェイトまで
ある現状です。鈍すれば貧すと申しますが・・・新聞広告も・・・
そんな時代でしたから。広告の紙面審査は、掲載させないためにありました。
ですから、このタイトルはなんだとか、こんなコピーは新聞の権威を失墜させるから掲載できないとか、審査部が大きな力を持っていました。(大概が出世争いに負けた人たちの窓際)完全に広告代理店いじめの様相を呈していました。
そんな時代に新聞広告で育ったのです。
スポンサー銘の入っていない紙面は広告として認められない・・当然です。
もちろん、住所がない。連絡先が明記されていない広告など、読者を惑わす紙面だと突き返えされたものです。泣きながら・・岐阜と名古屋の中日新聞社を「製版」を持って往復したものです。
写真をご覧ください。(9/1付・日経42・44面に掲載、読売5・6面掲載)
私のようなこの道、50年近い・・・広告の職人(自負ですが)ですら、
何の広告か?わからない。どうみてもわからない。最近の傾向ですと、二次元バーコードとか、検索でネットに誘導する大胆な紙面がありますが・・・
この広告はわからない。太陽の光が水面映しキラキラと輝く様が、紙面を覆う綺麗なレイアウトですが・・スポンサー名もなければ・・コピーもない。ジィーと目を凝らし・・紙面の隅々まで何度見ても・・水の中にXS 9.9.23と薄っらと浮かぶ・・何かがあるのはわかります。
でもそれがなん何のか?何を意味しているのか・・私にはわからない。周りの者たちに聞いても首を傾げるだけ・・・スポンサーがわからないのですから、
新聞社に聞くしかない・・掲載した読売新聞さん・日経新聞さん、わかるように教えて下さいませんか?
わかる人にはわかる。わからないオマエは無知なだけと、おっしゃるなら。
読者を舐めていませんか。わかる読者だけわかれば良いと思っているなら・・
それは傲慢です。新聞はいつから読者にわからなくても良い広告を平気で掲載するようになったのでしょうか?
取り扱いの広告代理店が掲載料金を払ってくれるのだから、どんな広告でも掲載するというのでしょうか・・・新聞社には矜持ってものがないのでしょうか。
読者に理解不能な広告を掲載することが罷り通るならば、
残念ですが、新聞の価値は地に落ちます。Goto
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