競争から協調へ

小異を捨てて大同につく・・・

私は思うのです。新聞の購読部数、これ以上減りますと・・
それぞれの新聞社が専売店を持って、配達するのが不可能になるのではないか。
もちろん、地方には全ての新聞を配達する合販店があります。

しかし、なかなかそうはなりません。
理由は簡単で、よく言えば独自性でしょうか。でも現実はライバル社とのメンツとか、プライドとか、くだらない見栄と意地の張り合いをしているからです。

この国の悩みはいくつかありますが・・・その中心は「人手不足」人材難です。
要因は色々あるでしょうが・・・政府が進める「働き方改革」と称する「働かない」奨励がいちばん大きな問題ではないかと思います。

その象徴は24年問題と言われる・・トラックドライバーの時間外労働規制です。誰が言い出したのか?定かではありませんが・・物流業界は大混乱です。
せめて、自動運転が可能になるまで、もう2〜3年は待てないものかと思わざるを得ません。多少の長時間労働も賃金を上げることで解決する道もあると思うのですが・・・賃上げはせよ。労働時間は短縮せよでは・・経済の要である・・
物流が維持できるのかと思うのですが・・決まったことです。
愚痴ってもしょうがない。

8/29・・日経朝刊にJR貨物の見開き広告が掲載されました(写真参照)
そこにこんなコピーが・・・

この国の物流が試されている。
働き方改革が進む中、来春トラックドライバーの
時間外労働規制がはじまる。
この先も物流を維持できるのか?
差し迫る「2024年問題」の解決策のひとつが、
一度に大量に運べる貨物鉄道輸送だ。

JR貨物グループは今、幹線物流の受け皿となれるよう、
利便性向上に全力を尽くしている。

労働力不足、そしてカーボンニュートラル・・・
時代の問題は、物流の問題だ。
今こそ、すべての輸送手段が想いをひとつにする時だ。
競争から協調へ。

そうですよ。その通りです。物流が滞れば、日本の経済は成り立ちません。
同時に不合理な競争をしていては業者が疲弊します。
全ての輸送手段が、協調すべき部分は協調する、競い合うべきは競う。
そうすれば労働効率が上がります。物流業界も安定するのではないでしょうか。

広告は・・輸送機関の中核である・・JR貨物が協調のための調整役をかって出るというのです。民間の知恵を出して、活路を見出して欲しいと願います。

でも・・・現実はなかなかそうはなりません。
どうしてでしょうか。自分さえ良ければという人間のサガが協調を
阻んでいるからではないでしょうか。小異を捨てて大同につけ・・と申します。
お互いの繁栄のためではありません・・物流が滞れば、日本の経済が麻痺するからです。そうです。物流業の役割と使命という大義のために
輸送手段関係者には想いを一つにして頂きたいものです。

翻って、新聞です。新聞の最大の特徴は、家庭に配達することです。
家庭に配達するには一定のコストが掛かります。購読者数がこれ以上激減すれば、配達するのが難しくなります。現実に都市部においても合同販売店が誕生しています。

私は新聞がこの世から消えるようなことがあれば、
民主主義は揺らぎ、健全な国家の運営もできなくなると思っています。
ですから・・・新聞の販売店は、この国の健全な存続のために新聞を配達し続けねばなりません。そのためには、同じ街に何台ものバイクが新聞を配達するという、不合理なシステムを改善すべきです。

そのために日本新聞協会があるのではないでしょうか。
新聞配達の協調を提唱します。Goto

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