ビール・秋の陣

そもそも酒は神様に捧げるものです。庶民はそのおこぼれを・・

さてさて・・・お酒の話です。
下戸の方は鼻で笑って下さい。酒呑みの方は考えてみて下さい。
大前提です。そもそもですが、国はなぜ、酒税改正を繰り返して、
ビール系飲料の税率を変えるのでしょうか?

3種類あるビール系飲料の酒税を2020年から3段階に分けて改正(改悪?)
します。最初はまず、ビールが減税され、第3のビールが増税されました。第2弾の今年もビールが下がる一方、第3のビールは発泡酒と同じ額に
引き上げられて一本化されました。そして最後の26年にはビールと発泡酒の税率が統合されます。

私はビール党です。下戸の方には何であんな苦い酒なんか飲むのか。
理解不能でしょうが、それは最近のビールを知らないからです。
いや、大手各社の開発力と申しますか、努力は並大抵ではありません。
苦くないビールもあります。アルコール度数を落としたビールも、
糖分やプリン体をゼロにしたビールも出回っています。

それに、ビールが苦手な人のために、発泡酒があり第3のビールがあります。
それらは、ビールが売れれば容易にビールの税率を上げる国税に対する
メーカーの知恵です。私はその知恵と申しますか、企業努力に敬意を表します。

でも、国税は黙ってはいません。発泡酒がビールよりも税率が安いから、
売れ始めますと、発泡酒の税率を上げる。第3のビールが売れれば、
理屈をつけて、それもビールの税率を下げるといいながら、
その税率を上げる。・・・

そうなのです。ビール系飲料の酒税を3段階に分けて、税率を改正(改悪)するのは、売れれば、売れた商品に税率をかけて、国民から税の収奪をするためです。ですから、最近売れない日本酒の税制には無視です。でも日本酒が売れ始めれば、当然に税率を上げてきます。

国税には酒は税を一番安易に取れる分野だと、明治以降思っているからです。
その背景はもちろん、酒は嗜好品、そもそもが贅沢品であって、のん兵衛からは
巻き上げても良いと思っているのです。

酒好きの私に言わせればそれは間違いです。
酒は「神酒」というように神様に捧げる飲み物です。
捧げた後、そのおこぼれを我々が頂くのです。神聖なるものです。

話が逸れました。ビール秋の陣に戻します。
国税の目論見はビール系飲料の税率を一律にしたい。
そうすればその後、ビール系に第4・5のビールが登場しようが、
需要が増えようが、税収は上がる。そう考えているのです。

でも、大手メーカーは強かです。それではと、国税の動きに合わせ、
第2弾でちょっぴり税率が下がった、ビールの需要が増えると、
サントリーは新商品の生ビールを10円値下げして市場に投入、
火花を散らし始めました。

それと同時に、酒税が据え置かれた缶チューハイなど蓋を開けると
すぐ飲める「RTD(Ready To Drink)」に消費者の流れを変えようと
新商品を強化してビール系の酒税値上げの「受け皿」にしています。

さてさて・・・国税と酒類メーカーのイタチごっこは際限なく続くのですが、
その都度、振り回されているのは、神聖なる神様のお供物だと思って酒を
いただいている我々庶民であると思うのですが・・・酒ぐらいは、安心して飲める社会になりたいものです。ハイ。Goto

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