秋高気爽

肥満症薬の市場って11兆円ですって・・・・

夏日が続く異常な霜月ですが・・・季節は立冬を過ぎました。
さすがに太陽の日差しは弱く、抜けるような青空が広がります。
天高く馬肥ゆる秋・・・日本の晩秋・白秋とも申しますが、好きな季節です。

余談ですが・・・「天高く馬肥ゆる秋」の意味ですが。
「秋の空は澄み渡り一点の曇りもない。馬が食欲を増し肥えて逞しくなるほどに
過ごしやすい秋」と秋の素晴らしさを表現します。

由来は・・・中国・唐の詩人、杜審言が前漢時代のことを書いた詩の一節
「雲浄くして妖星落ち 秋高くして塞馬肥ゆ」に基づく前漢の趙充国将軍の言葉です。前漢の北方には騎馬民族「匈奴(きょうど)」大きな勢力を誇っており、
秋になると南下、侵略を繰り返していました。

春から夏にかけ草を十分に食べ逞しくなった馬に乗って匈奴が、略奪に
やってくる・・将軍は「匈奴の馬が育ち、その馬に乗って攻めてくるから
気を付けろ」との警戒の言葉として発言したそうです。「妖星」とは不吉な出来事の前兆。塞馬は北方の馬で匈奴の馬のこと。元々の意味は「敵襲に警戒せよ」と注意を促す時に使われていたそうです。知りませんでした・・・

なお現在の中国語では「秋高気爽」という4文字熟語で、
秋空が爽やかで気持ちが良いことを表しています。日本と同じですね。
ちなみに秋の空が高く感じるのは雲の高度が夏より秋が高いからです。

このところ・・あまりにも気持ちの良い秋晴れが続くので、長くなりましたが。
今日のブログは「肥満症薬」の話です。
米国やデンマークなどの世界の製薬大手が肥満症薬の開発を競っているのを
ご存知ですか・・・糖尿病薬を転用し、体重を減らす効果があると、
実用化されています。世界市場は約11兆円になると予測しています。

「ウゴービ」(ノボノルディスク社製)は米国で肥満症薬として承認されました。利用者の3人に1人は体重が20%減したと言われています。国民の4割が肥満とされる米国では肥満が原因として心臓病や高血圧などの症状が悪化しやすく、医療費が肥満でない人に比べれば年間1860ドルほど高いとの統計もあり、医療費の削減に期待があります。

しかし、一部の患者では消化器系の問題を引き起こす副作用も報告されていますが・・なんせ、米国のウゴービは1ヶ月分の値段が約1350ドルで年間1万6200ドル、日本円で250万円ほどかかります。ウゴービは日本でも3月に承認されました。まだ発売されていませんが、供給体制が整えば発売されることになるようです。

年間で250万円かかっても・・・痩せたい人もいるようですから、
美容目的で普及するかも知れません。口の悪い人に言わせれば・・
痩身するには「食べない。寝ない。金がない」の三条件が揃えば・・
誰でも可能だと言います。肥満は体質もありますので、一概には言えませんが、
飽食日本・・・なるほどとは思います。

肥満の人と痩身の人、どちらが攻撃的かと言えば、
痩身の人の方が多いようです。匈奴は塞馬を肥えさせ、
自分たちは痩身だったのでしょうかねぇ・・・

食欲の秋です。多少の肥満など気にせず美味しいものを
腹いっぱいに頂きたいものですね。Goto

コメント