政策立案を将来の視点で考え、実行して欲しいものです。
自民党や日本維新の会が相次いで・・・党の政策立案力を強化する目的で10代〜20代の若者10名に「リバースメンター」を委嘱しました。委嘱の理由は「若い世代の意見や政策の議論が反映され、新い視点を取り入れなければ党の政策が世間や社会とずれていく」という危機感からです。
リバースメンタリングとは、企業で申せば、若い社員と先輩社員が立場を逆転し(リバース)若手社員がメンターとして、メンティーである先輩社員に助言を行う教育支援制度のことです。若手社員が指導者となるため、先輩社員が苦手とするデジタルスキルなどを教える、若い世代の価値観を教えるといったことがリバースメンタリングの内容です。
広告業界はDX化・AI化の著しい進捗で私も含めて疎い分野があります。DX化を促進するために、毎週、若手の社員に学ぶ内容を盛り込んだ情報交換を催しています。それもリバースメンタリングの一種だと思っています。
政治の世界って、本当に硬直していますね。
若者の意見を反映する政策を取り入れる試みはとても重要です。
選挙制度一つにとっても、人的・金銭的コストがかかり過ぎます。
インターネットや電子投票などを活用した「デジタル選挙」への移行なんて、
若いメンターからすれば、当然の提案ですね。
自民党が委嘱したリバースメンターからは選挙制度の改革だけでなく、医療制度のデジタル化や若者が起業し易い環境など多義に渡って提言がなされました。果たして既得権の権化である自民党がリバースメンタリングを取り入れたのは結構なことですが、政策化できるかどうかがポイントです。懐疑的であります。でも日本維新の会ならば、まだ新興政党です。柔軟な対応ができるのではと思います。私は維新の会を支持するものではありませんが・・・・
表現は違いますが、財務省も同じような取り組みを始めました。将来の社会像から現在の政策を導き出す「フューチャーデザイン」(FD)の制度です。将来のある時点を生きる若い人たちが「仮想将来人」になりきって、その社会を想像する。その上で将来の社会に必要・不必要な政策を考え、現代に戻ってやるべきこと、やめた方が良いことを検討するという試みです。
時代やテーマの設定、将来像を客観的に考えるか、悲観的に考えるかなどは自由。将来世代は過去の政策の結果を受け入れるしかないのだが、より良い将来をつくるための視点を広げる必要ある・・・と企画した担当者は語る。財務省がFDで期待するのは、財政健全化の議論の活性化です。果たして仮想将来人たちの提案を受け入れることができるか。現実主義の財務省ですからね。結局は若者のガス抜きに終わらねば良いがと思います。
悲観的な結論にならざるを得ないのですが、でも、政権政党や野党第一党を伺う政党がリバースメンタリングを仕掛けることに意義があります。財務省がFDを模索することは現状の危機感の表れです。注目したいと思います。Goto
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