女の気持ち

毎日新聞・名物コラムを守ってもらいたい。私も読ませてもらう。

新聞って楽しいですよ。「楽しいですねぇ」・・と言えずに「楽しいですよ」と
言わねばならないのが残念ですが。毎日新聞・朝刊「くらしナビ面」の名物コラム「女の気持ち」が1957年3月の掲載から70年を迎えたとあります。
おめでとうございます。

新聞命の私ですが。一面のコラム「春秋」は必ず目を通すのですが・・
70年も続いているのに「女の気持ち」はまともに読んだことがない。

私の新聞命もいい加減なモノだと苦笑しています。
このコラム、当初は夕刊に掲載。評論家や弁護士・官僚・画家など6人仕事を持つ女性が交代で執筆。79年9月から一般読者の投稿を掲載するように。投稿者、愛読者の輪が広がり、ほどなくして自主的な親睦団体「女の気持ちペンクラブ」まで各地で発足した。というのに・・私はこのコラムを読んでいません。赤面。

新聞が情報の中心で、社会に影響を持っていた全盛の頃ですね。
反響が多かった作品には後日、紙上で特集記事も組まれた。
昭和の終わりから平成にかけては掲載作品が書籍化されたり、
令和になってからはデジタル限定記事の配信やツイッターの活用など、
新聞媒体以外での時代に合わせた情報発信も試みられている。

新聞の衰退に抗うかの如く、名物コラムは担当者らの手で守り育てられてきている。その努力に敬意を表したい。タイトル「女の気持ち」が陳腐化したは思わないが、戦後ならば斬新です。でも現代にマッチしているかと言えば、同性婚を認めないのは「婚姻の自由」を定めた憲法に違反すると高裁が判断する時代にこのタイトルは合わないかなと思う。

それと、昨年1年間に掲載された年代別延べ人数。70代が134人でダントツ。60代92人。50代と80代が48人と50代以上が90%を占める現状は、新聞購読者の高齢化を如実に示しています。それとジェンダー平等が求められている時代に掲載者が全員女性であるのも問題かもしれない。

そんな現状を察知するのが新聞なのか、99年4月には「男のコラム」が登場、05年10月には「男の気持ち」に移行。カラー誌面のコラムタイトルの色は「女の気持ち」はピンク、男の気持ちがブルー。それも批判があったのでしょうね。

現在はグリーンに統一されています。70年連載されている名物コラム「女の気持ち」が期せずして、新聞の変遷を現しているのに納得です。

でもです。楽しいと言えても、毎日新聞の発行部数・・・最盛期から比べて、
びっくりするような落ち込みに、新聞は「楽しいですねぇ」と言えないのが残念です。コラム担当者は「市井の人々の喜怒哀楽を紡ぎだすこのコラムを守っていきたい」・・との覚悟を示す。敬意を表したい。Goto

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