さくら道を走る・・・

あなたはどうしても怒りが収まらない時、どうしますか?

4月もあっという間に過ぎ去りました。
「歳月人を待たず」と申しますが。月日の経つのが如何にも速い。とりわけ、何かに夢中になっていると、えっ、もうこんな時間になったと、すぐに1時間、2時間と時計が進む。人生の残り時間が少ないのです。
もう少し・・・スピードを緩めて欲しいものです。

どんな物事でも始めがあれば、必ず終わりがきます。この季節、私が好きなイベントがあります。いや今年が最後になったのですから、ありましたになるのですが・・・それは1929年から77年・旧国鉄バスの車掌、佐藤良二さんが名古屋から金沢間に2千本の桜を植えた、その功績を讃え94年からスタートした日本横断・ウルトラマラソン「さくら道国際ネイチャーラン」です。

桜満開の4月20日、30年に渡った大会が幕を下ろしました。
その閉会式が佐藤さんの故郷である郡上市白鳥町で行われました。
名古屋市から郡上白鳥町までの110キロ、最終ランを完走した74名に木製の完走証が贈られ、佐藤さんを偲び、イベントを惜しみました。また、いつの日にか桜の咲く頃に「さくら道」を走るイベントが再開することを願います。

惜しむで思うのですが。
あなたは「怒り」が溢れて収まらない時、それを抑えるために、どんな行動に出ますか。今ではそんなに憤慨することも少ないのですが・・・昔はいつもカッカとしていました。大概は悔し泣きで収まるのですが・・・どうしても収まらない時は故郷にデンと構える金華山、岐阜城に登ります。

もちろんロープーウェイでですが。そして山頂付近にある展望台から、濃尾平野に向かってあらん限りの大声で・・・怒りをぶちまけます。そうしますと、なんでこんなことで怒っているのかと、怒りよりも自分の不甲斐なさがジワジワと溢れてきて。

ああすれば良かって、こうすべきだったと後悔と申しますか。惜しむ気持ちの方が強くなります。なぜなんでしょうか。本当に怒っていなかったのか。その程度の怒りでしかなかったのか。それとも故郷の山が心を沈めてくれるからでしょうか。あなたにはそんな経験はありませんか?

こんな話を聞いたこともあります。どうしても怒りが収まらないことがあると、瓶に口をつけて、瓶の中に怒りを入れ、閉じ込めてしまう。何となくわかる気がしますね。

世の中には色んな研究をしている人がいるもので、名古屋大学の教授(認知科学)たちが・・・怒りを覚えたらその思いを紙に書いて、ゴミ箱に投げ捨てたりシュレッターにかけて粉砕してしまうと気持ちを鎮める効果があるとの研究成果を発表しました。

研究の発端は、愛知県の清州市の日吉神社では「自分の捨てたい思いを封じ込めたお皿を割る「はきだし皿」という催しがある。それに因んで紙に書いて捨てることで怒りが収まるのは本当なのか?その実験をした。

学生50人に随筆を書かせ、「ろくな文章じゃない。大学生が書いた文章だとは思えん・・・と侮辱する。頭に来た学生にその返事を書かせ、それを破って投げ捨てさせる。シュレッダーで切り刻ませる。その時の精神状態を分析したら、気持ちが静まったと。教授たちは簡単かつ有効に怒りを抑制できる方法だと胸を張る。

大声で叫ぶも良し。瓶に入れて封じ込めるも良し。紙に書いて破り捨てるも良し。皿を割るも良し。でもいちばん健康的な「怒り収め」はやはり、さくら道を無心になって走ることかな。Goto

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