新紙幣に思う

肖像になぜ、近代日本の偉人たちを選んだのかを考える。

東京都知事選・七夕革命は起こりませんでした。
結構落ち込んでいます。時間を置いて総括してみます。

今日は新紙幣の話です。
紙幣が20年ぶりに刷新された。発行された翌日の新聞各紙・・紙面が踊った。久々に勢いのある紙面だった。日経などは1万円札の肖像になった渋沢栄一が関与した企業がずらりと並ぶ、5ページの大型広告企画である。

渋沢栄一の生まれ故郷・埼玉県の深谷市が・・・2日の深夜、カウントダウンで2000人もの市民が集まり、一大イベントを催したのはわかる。街おこしの起爆剤になってもらいたいものだ。なんせ、新紙幣発行の経済効果は1.6兆円と言われる。その一部でも深谷市に還元されれば・・・渋沢さんも本望でしょう。

因みにですが。20年、コロナの最中に放映された、NHKの大河ドラマ・「青天を衝け」で渋沢栄一が、なぜ「日本資本主義の父」であるかは理解できてはいるのだが。日経に錚々たる企業が「渋沢ゆかりの企業」だと知れば、そりゃ納得です。

設立に関わった企業で現存するのは、三井物産・三菱UFJ銀行・ENEOS・KDDI・みずほ銀行・関西電力・東京瓦斯・JFEスチール・東京海上日動火災などなど・・・現存する企業は「167社」に上る。2023年だが売上高が1000億円以上の企業が85社である。凄いですねぇ。

そもそもだが、渋沢が設立や運営、出資者として関わった企業は約500社。現存する167社の内、上場企業は96社だ。渋沢関連企業は明治期の日本経済を支えた業種が多数。製造業が94社、金融・保険が35社。運輸、通信が22社。電気、ガスが14社。渋沢が活躍した明治時代は日本資本主義経済の礎を固める時期で、当時求められていた事業を次々に興したことが、現存の企業でわかる。

その源になったのは、やはり、徳川慶喜の弟との欧米外遊だろう。そう思うと
日本の若者が、国内に縮こまっているようでは、新たな国の形は難しいのではと
渋沢の興した企業でわかる。同時に、なぜ今、渋沢栄一を福沢諭吉の後に1万円札の肖像にしたかも理解できる。

5000円札の肖像になった、津田梅子もそうだ。ジェンダー差別問題が問われているこの国だ。6歳で渡米、1882年・17歳で帰国、女学校の教師に。24歳で再び米国留学、大学で生物学を学び、英国の学術誌に、日本人女性として初の論文を発表した。帰国はご存知の通り、女子英学塾(津田塾大学)を設立。女子教育の振興に尽力した。彼女がなぜ5000円札の肖像になったのか。ジェンダー差別からなかなか脱却できない日本だ。理解できるだろう。彼女を選任した人たちの思いがヒシヒシと伝わる。

1000円札の北里柴三郎については言わずもがだ。私的には「伝染病研究所」を設立、ペスト菌発見、慶大医学部・日本医師会の創設と医学発展に幅広く貢献した功績は、肖像に相応しい。ただ、コロナ禍での医学・医療界の混迷を見るに、とうの柴三郎は嘆いているかも知れない。

新紙幣発行に登場する渋沢栄一の偉業。津田梅子のチャレンジ。北里柴三郎の人の命を救わんとするパッション。近代日本の三人の偉人。私は思うのです。
新札を手にするのも良いが、彼らの偉人伝を読む必要があるのではないかと。

それと、キャッシュレスの時代・新紙幣を発行するこの国って・・・
大丈夫だだろうか?私には率直に不安である。
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