まずは敬意でしょう。

トランプ氏当選直後、新聞各紙の社説を読んで思う。

まぁ・・2日続けての米国大統領の話題。お許し願います。
トランプ当選に日本の新聞各紙がどんな論評をしているのか・・
社説を読み比べてみます。私的にはどうもピントが合っていないので。

そりゃ・・・日米同盟が日本の基軸です。別の言い方をすれば日本は米国がそっぽを向けば国が成り立たない。つまりは、政治も経済も結局は米国の従属国です。その米国の大統領・トランプ氏がどんな考えで国を世界を動かしていくのかは
日本の首相が誰になるかよりも重要なことかも知れません。

だから、トランプ当選・翌日の朝刊に新聞各紙がどんな社説を掲げるかは興味深いことです。
まずは見出しから。
毎日新聞・「分断の深まりを憂慮する」
読売新聞・「亀裂の修復と秩序の再建が急務」
朝日新聞・「自国第一の拡散に歯止めを」
日経新聞・「トランプ氏は世界の安定を脅かすな」

米国の大統領選の結果ともなると・・・
日経はアメリカ総局長名で「国際秩序どう守る重い問い」
米国はトランプ再来で「世界の安定化にどう貢献するのか。
日本もまた、この重い問いに正面から向き合うことになる。

毎日・北米総局長名で「破壊者からの転換を」
米国に求められているのは、独裁者や権威主義者ではなく、
分断の修復や国民融和を図る指導者だ。トランプ氏は勝利演説で「分断を過去のものとする時だと呼びかけた」瀬戸際にある民主主義の破壊者ではなく、擁護者として務める責務がある。

朝日・ワシントン支局長名で「世界を脅かす大国の身勝手」
内憂の癒えぬ盟主を抱え、秩序の「真空」を防ぐことが日本など同盟国の
共通の試練となる。長い4年が始まる。

と各社の北米総支局に責任者が筆を走らせる。
この社説と責任者の論調、あなたはどう思いますか?
私が首を傾げます。

まず・・・返り咲いた、トランプ氏への敬意がない。
そうじゃないですか。米国の大統領選って、予備選挙から数えれば、
1年以上の長丁場です。それを戦い抜いて、勝ち取ったのです。
この選挙ほど、民主主義的なものはないじゃないですか・・

だったら、まずは敬意を表すべきではないですか。
45代大統領時代を踏襲するとの仮説。選挙遊説での発言内容から、
トランプ氏は「破壊者」である。
「身勝手の限りを尽くす」に決まっている。
「分断を更に深める」・・・だから、それを正すのがあるべき大統領の姿だ。
ハリス氏が勝利すべきだったと言わんばかりです。

それって、現行ルールに則って選んだ米国民への侮辱ではないか?
そう思いませんか。自国第一主義を掲げるのが悪いのか。当然でしょ。
米国の大統領が世界の安定を唱えて大統領に当選できますか。自国民のために何をするかを語るから当選できるのです。

就任もしていないのに実に失礼な話だと思いませんか。
「余計なお世話だ」従属国のくせにと・・反発されるが関の山です。

問題は日本政府がトランプ氏と、いや米国とどのように向き合うのかではないでしょうか。当面予想されるであろう課題について、例えば「思いやり予算をどうするのか」「関税の引き上げにどう対処するのか」など石破政権が政治的駆け引きができるかどうかです。もちろん、価値観を共有できるかが大前提ですが。

私は思うのです。
新聞各社の社説は、叶いもしない。相変わらずの平和主義を、自己満足的に書き込んでいるだけで、トランプ氏とひいては米国と真剣に向き合おうとはしていない。そんな気がするのですが・・・如何でしょうか。Goto

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