植物防疫所での栽培管理で米国の富裕層が注目・・・・
先々週のPGAツアー「ザ・アメリカンエキスプレス」は日本選手2名・久常涼と星野陸也が共に43位タイで終わった。優勝はオーストリアのセップ・ストラカが。(ゴルフに興味のない人には関係ない話ですが)
その時の優勝トロフィーに驚いた「五葉松の盆栽」でした。
もちろん、本物ではありません。レプリカですが、盆栽といえば、中国が発祥ですが今では日本が生産性も質も高く「BONSAI」と表示されるほどに海外の愛好家に人気がある。輸出が急拡大、4年で倍増。10億円を超えた。
その盆栽、全国で盗難が相次いでいる。
24年2〜8月に届出があっただけでも233点が被害にあっている。
日本各地の展示販売する業者にとっては死活問題である。
盆栽は何十年もかけて育てられる。埼玉の盆栽園で盗まれたヒノキ科の「真柏(しんぱく)」は樹齢400年「国風盆栽展」でも最優秀の作品である。
その盆栽園・盗難による1年間の被害総額は1000万円ほどになる。
他エリアにも盗難は広がっている。
24年7月・愛知県警は、神奈川県で盆栽20点を盗んだベトナム人の窃盗団を逮捕した。一部の盆栽に位置を追跡できる紛失防止機器がついており、容疑者の特定につながった。
なぜ、そうなるのか。20年10月・EUへのマツ科の「黒松」の輸出が解禁されたからである。盆栽には病害虫が付きやすいため、台湾や中国への輸出実績はあったものの、植物防疫所に登録された場所で2年間、栽培管理することで本格的な輸出が可能になった。
日本の伝統芸術と言って良いであろう盆栽。
その価値が世界に認められるのは実に喜ばしい。
しかし、盆栽の栽培は屋外。これ以上盗難が増えるのは困ったものだ。
輸出国は中国の22%以外はイタリア21%、オランダ20%、ドイツ10%、スペイン7%、イギリス6%とEU各国が占めている。
盆栽が、PGAツアーの優勝トロフィーになったことで、米国の富裕層への関心が高まるのではないか。もしも米国への輸出が解禁されれば、販売価格が一気に跳ね上がるだろう。吉報だが、盗難防止にもうひと工夫が必要ではないだろうか。Goto
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