泊食分離

観光地・温泉地に地域飲食情報を提供するハイブリッド広告が必要。

先月の日曜のことです。所要があって、急遽、飛騨高山に。
21時ごろ、予約したホテルに。夕食を食べようとしたら・・・
ホテル内には飲食する場所がない。さてどうするか?

コンビニで「おにぎり」でもでは、ちぃと淋しい。フロントで「近場で食事する
ところはないかねぇ」と問い合わせると「日曜ですからねぇ・・夜営業してる店は少ない」「歩いて10分ほどのところに一軒、お寿司屋が」と・・

仕方がない。そこに行くかと。従業員の方が地図を示し丁寧に案内。
さすが、岐阜県内屈指の観光地です。教育が行き届いている・・妙に感心しながら。目的地へ。看板に灯りがない。店の中を覗くと客で満杯。
カウンターならなんとかなるのではと。ガラガラと扉を開ける。

寿司屋って言えば、威勢の良い・・職人の声が掛かるのだが・・
「もうネタがないのです」とガラスケースを。「残っているモノで良ければ」と
つれないのですが。こちらも腹ペコ。まぁ・・口に入れば良いやぁと、
「あるものでいいから」と強引に・・・満席の店内。8割が海外からの
観光客・様々な言語が飛び交う。残り物でしたが空腹は免れました。

今、全国の観光地や温泉地では宿泊客に近隣の飲食店利用を促す「泊食分離」が広がりを見せています。ホテルの場合は素泊まりとか、朝食のみでの宿泊が多いのですが、旅館は「一泊二食付き」が定番です。

その旅館もコロナ禍の影響から、夕食を提供できる人手が確保できない。
そのために稼働率が上がらない。この悩みを解消しようと、旅館もホテル並みに
「一泊朝食のみ」や「素泊まり」のプランを取り入れています。

夕食をやめて宿泊に絞れば客単価は下がりますが、少ない従業員でより多くの客を受け入れることが可能となり稼働率を上げることができます。
人件費やコストも少なくなり利益率も上がります。

経営者なら「泊食分離」の方が経営効率が良いってことは理解できるのですが。その合理性を実行に移すとなると伝統だとか、これまでそうしてきたからとか、なかなか現状変更ができないのが常です。まぁ・・変化を好まず廃業したり、潰れたりするのですが。裏返せば「変化こそ唯一の永遠」という真理の欠如ってこと。

旅館の業態転換の追い風になったのは。
宿泊費を抑え、街中で多様な食事を楽しむ傾向が強い外国人観光客の増加です。
コロナ禍前の観光庁のデータですが。外国人客の受け入れに積極的に取り組む地域のうち4割ほどが泊食分離を実施していたそうです。

1月のインバウンド・単月では過去最高の380万人。
現時点では東京・京都・大阪など一部の都市に宿泊するインバウンドが6割超ですが、泊食分離が進めば、ローカルの観光地や温泉地にも分散されるのではと期待が高まる・・・同時に、それらの地域の飲食店も賑わうのではないか。

そうなると、中広グループが発行する「地域みっちゃく生活情報誌」の
地域飲食ガイドが求められるのではと思う。少なくとも、英語・中国語・
韓国語などなど、ネットと絡めたガイドブックが。

またまた、ハイブリッド広告を推し進める我々の出番です。Goto

コメント