あきらたらあかん

リニア新幹線が動けば、日本も動く。

リニア中央新幹線が、ようやく大きく動き出そうとしている。静岡県の知事が静岡工区の着工を容認する姿勢を示したからである。あなたは、このニュースをどう受け止めただろうか。

もちろん、そもそもリニアは必要ないという考えの人もいる。前静岡県知事と同じように、「環境への影響が大きい」「巨額の投資に見合うのか」と疑問を抱く人が、今回の判断を苦々しく思っていることも理解できる。

しかし、私は日本の未来を考えたとき、リニアは国家的な成長基盤だと思っている。

リニアの目的は、単に列車を速く走らせることではない。東京・名古屋・大阪という約6600万人が暮らす巨大経済圏を一本で結び、人・企業・情報の交流を飛躍的に拡大させることである。

東京―名古屋は約40分。東京―大阪は約67分。

移動時間の短縮は、出張や企業間連携を容易にし、新たなビジネスやイノベーションを生み出す。人が動けば、お金が動く。お金が動けば、地域が活性化する。交通インフラとは、単なる乗り物ではなく、未来への投資なのである。

当初は2027年に名古屋開業、2037年には大阪まで全線開通する計画だった。しかし、静岡工区を巡る対立などで計画は約9年遅れることになった。

この9年間は長い。
失われたのは時間だけではない。企業活動の機会、投資の機会、技術者の時間、そして建設費の高騰である。民主主義国家である以上、県民が選んだ知事が異議を唱えることは尊重されなければならない。

しかし、結果として国家的プロジェクトが長期間停滞した以上、その社会的・経済的な影響についても検証されるべきではないだろうか。
私は、この9年間が日本経済にとって決して小さくない機会損失だったと思う。

一方で、リニアにはもう一つ考えるべき課題がある。駅の配置である。神奈川、山梨、長野、岐阜など、中間駅をどこまで設けるのか。本当に利用需要と費用対効果に見合っているのか。

地域への配慮は大切だが、国家インフラは全国最適の視点で考えなければならない。速達性を最大限生かすためにも、駅のあり方は今後も不断に検証していく必要がある。

静岡工区が動き出しても、難工事や環境対策、建設費など課題は次々と現れるだろう。だからこそ、ここからはJR東海の技術力と覚悟が試される。

折しも、東京・名古屋・大阪を結ぶ大都市圏の機能分散、いわゆる副都心構想も現実味を帯びてきた。

リニアは三大都市圏を一体化させ、日本の国際競争力を高める国家プロジェクトである。人口減少だからこそ、生産性を高めるインフラが必要だ。停滞しているからこそ、大胆な未来への投資が必要だ。

日本は、まだやれる。
あきらめたらあかん。
リニア新幹線が、日本再生の起爆剤となることを、私は心から願っている。Goto

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