日本国旗損壊罪法案成立

「国を愛さない自由もある」と毎日新聞は言う

国民生活から見れば、この法案は物価高や年金、子育て支援のように日々の暮らしへ直結するテーマではない。成立しようがしまいが、大多数の国民は「それほど大きな問題ではない」と感じているのではないか。

成立したのは、故意に国旗を「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」で公然と損壊、汚損、除去した場合に、二年以下の拘禁刑または二十万円以下の罰金を科す「国旗損壊罪」である。

これに対し、一部からは「何が犯罪かが曖昧で憲法違反の疑いがある」「表現の自由を侵害する」「愛国心を法律で強制してはならない」といった批判が相次いだ。

もちろん、憲法論議は重要である。法律は慎重に議論されなければならない。しかし、新聞各紙の社説、とりわけ毎日新聞の論調には違和感を覚えた。「国を愛さない自由もある」「国旗への敬意は法に頼るな」と説くが、そこまで問題を大きくする必要があるのだろうか。

そもそも、普通に暮らしている国民が、腹いせに国旗を破ったり踏みつけたりするだろうか。大半の国民には無縁の行為であり、だからこそ、この法律が日常生活に影響を及ぼす場面は極めて限定的である。

高市首相にとって、この法案は突然浮上したものではない。以前からの持論であり、自民・維新による政権合意にも盛り込まれた公約である。政権が公約を実行した。それ以上でも以下でもない。

私は、政治家は皆、それぞれの信念のもとに国づくりに取り組んでいると思っている。考え方の違いはあっても、「国を良くしたい」という思いまで否定するのは建設的ではない。

国旗は国家の象徴である。その象徴を故意に著しく損壊する行為を一定の範囲で処罰することが、直ちに愛国心の強制につながるとは思わない。一方で、国旗への敬意は法律によって生まれるものではなく、豊かな国づくりや国民の幸福を実感できる社会の中で自然に育まれるものだという指摘にも、一理ある。

だからこそ、この法案は賛否を必要以上にイデオロギー対立へ持ち込む話ではない。粛々と審議し、粛々と結論を出せばよい。その程度の問題である。

反対のための反対を繰り返し、ことさらに国論を二分するような論調には首をかしげる。国民が本当に政治に求めているのは、物価高対策や賃上げ、防災、少子化対策など、暮らしを支える政策である。

優先順位を見誤ってはならない。冷静さを失わず、成熟した議論を積み重ねることこそ、民主主義のあるべき姿ではないだろうか。Goto

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