厳しさは温かさ!
4日の大発会(新年最初の株商い)。史上最大の下落を記録した。今年の景気は「厳しいぞ」。そんな不安マインドが的中するかのような大荒れのスタートに、正月気分もぶっ飛んで、気合を入れ直している。
原油高、米株安、円高。おまけに、政変含み。深まる地方疲弊。好材料は何もない。いい加減な気持ちでは、この難局は乗り切れない。用意ならざる事態と認識。小なりといえ、経営者の端くれ、社員、スタッフを路頭に迷わすわけには行かない。
4日の仕事始め、いやが上にも力が入る。「年頭所感」などと、おこがましい挨拶はできないが。広告業を通じ「地域の経済の活性化のために」貢献する、を、社是に掲げている限り、まずは、原理原則「何のために、この仕事をするのか」を、確認する必要がある。
迷ったら。困ったら。悩んだら。原点に返る。これは、人生の鉄則。この仕事を始めるにあたって、整理した方針、目的、使命がある。それを、もう一度、自分に言い聞かせ。社員、スタッフと確認する。そこから、出発すれば良い。焦ることも、慌てる事もない。
掲げた社是は、人の社会に、不可避なテーマである。そのために、30年余、この道を歩いてきたのだ。明日から、一歩一歩、ひとつづつ、丁寧に、丁寧に、「目的遂行」の本道を愚直に進めばよい。結果は、おのずと付いてくる。と、決意を述べた。
以前、教わったことがある。「厳しさは温かさ」と。最初は意味が解からなかった?その人は言った「麦踏を知ってるか?これでもか、これでもかと「木枯らしが吹き付ける寒い日に」麦を踏みつけるんだ。麦は、痛い。やめてくれと悲鳴を上げる。でも、踏んづけるんだ」「踏めば踏むほど、春にはたわわに穂を実らす」。麦の本懐だ。
それが、「厳しさは温かさ」の意味だと。景気に好材料がない。経済は悪化する。厳しい。広告業界もそれに連動するわけだから、厳しい年の始まりだ。この厳しさこそが、自分たちを「鍛錬」してくれる「温かさ」だ。と思えば、こんなありがたいことはない。
社会は大きく、複雑だ。特定の個人で動かせるものではない。しかし、この世の中は、人間で作られているのも確かだ。とすれば、我々も、社会を構成する一員だと言う自覚と責任は必要だ。その自覚と責任を果たすための「厳しさ」から逃れてはならない。とも思う。
しかし,昨日の新聞、地方版掲載の岐阜県下の首長のみなさんの年頭所感。どれも、さすがだと唸らずにはいられない。その首長の所感を聞く、最前列に居並ぶ幹部諸氏の写真に見知った顔が多くなった。
そうか。定年を目前の最後のご奉公。連中と同級生なんだ。この難局、役人は「自分のためにある」のではない、「住民のためにある」、その原理原則を忘れるな。と、あえて、「厳しい」一言を投げたい。それが、住民にとっての「温かさ」だから。
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