財界の動きが鈍いのは、なぜなんでしょうね?
整理整頓と言いますが、日本経済の状況をこれほどまで、見事に整理して対策を迫る日本企業の経営者は彼だけだと、改めて認識しました。
マスメディアは、非正規雇用の労働者に対する企業の解雇を批判的に連日報道していますが、
その前に、日本経済を支える製造業が、崩壊の危機にあることを知らしめるべきではないかと思います。
彼の主張は、三点(日経参照)。日本経済はきわめて危ういとの認識の下、非常に簡潔です。
(彼とは、コストカッターと異名を持ち、日産自動車をV字回復させたゴーン社長です)
1、円高に政府は対策を取れ。1ドル=90円前後に達した急激な円高は、輸出産業の競争力を低下させ、日本製品は売れなくなる。製造拠点は海外にシフトせざるを得ない。優秀な製造業は弱体する。
2、世界同時の需要減退は日本にも波及、消費者は財布のひもを急激に引き締めた。
3、基幹産業である自動車産業は取引関係が複雑に絡み、ある会社が行き詰ると、玉突き的の連鎖が起こる。現下の急激な信用収縮は足元の運転資金すら枯渇しかねない。
この地方は、自動車関連の下請けが密集しています。このところ、仕事が減った。から、仕事が無くなった。に変わりました。仕事が無ければ、従業員を雇用できません。
ゴーン社長はこの分析を踏まえ「欧州に比べ日本政府の動きが余りにも鈍い。危機を直視し、対策を」と訴える。岐阜の田舎から眺めていても、まさにその通りだと私も思います。
にも拘らず?財界首脳の動きはどうしたんでしょうか?
経団連会長の企業が派遣社員を解雇したことをマスコミから大々的に批判されビビッてしまったのか?
貝のように口を閉ざしている。この際、格好付けていないで、本音で現状を訴え、政府の尻を叩くべきではないのか?そうしないのは、結局、外圧(ゴーン)に頼って、問題を解決しようとしているのではないか?
となると、何時まで経っても、「ペリー」頼みと言うことになります。
日本人って、こそこそ批判するが、危機に瀕しても、表立って意見を述べない。情けない話です。
田舎の経済界(そんな大層なものはありもしないのですが)も同様です。
大変だ、深刻だと傷を舐めあっているだけ、気持ち悪いったらありゃしない。
「今は非常時、政府の役割増大は理にかなったも」(ゴーン)。この意見、余りにもごもっともで、外国人のトップに言われるのも何となく、腹立たしいのですが。
だとすれば、財界団体がもっと、必死な態度で積極的に発言し、行動を起すべきだ。と、
田舎のおっさんは力んでます。
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