隔靴掻痒

大型補正の問題点が見えてきました。
何となく、納得できる説明に出会いましたので、考えてみたいと思います。
今日、提出される空前規模の財政出動「補正予算」(案)の中身と争点に付いてです。
政府は、三段ロケットと称して、景気回復のため昨年度の一次補正(福田内閣の案)。年度末に通過した二次補正。それにスタートした今年度の当初予算を成立させました。
どこかのミサイル、二段目と三段目が分離しなかったようですが。この三段ロケットも、一段目が進行中。二段目も中途半端で高速道路1000円と定額給付金の支給のみが始まったばかり。
三段目はまだ、手付かずのようです。このままでは団子状態で予算が執行されるのでしょうか?
それで、果たして効果があるのか?悩ましいところです。
で、四段目のロケットが、15,4兆円の超大型補正です。政権浮揚も兼ねて、何とかしたいとの政府の気持ちはよく分ります。疲弊する地方で悲鳴を上げる中小企業のおっさんとしては、「早く、早く」と、急くのですが。ここは一番、じっくり考える必要があります。
なぜなら、予算執行には半年近く係るからです。となりますと、この補正を巡って与野党が論戦。その最中、衆院解散ってことになるかもしれません。だとしますと、案が空中分解する可能性もあります。
この大型補正の問題点。
1、省エネ家電購入支援策の前提となるエコポイント制度。5月15日から前倒してスタートするそうですが、詳細がまったくわからないまま大丈夫なのか?役人の天下り先ポストを増やす魂胆が・・・・・・・。
2、高齢化社会と都市開発プランをしっかり煮詰めないまま。不動産購入資金を生前贈与される場合の贈与減税を実施すれば、地方の中心市街地はますます劣化します。(地方軽視じゃないか)
3、3〜5歳児に対する一人当たり3万6千円の子育て応援特別手当。なぜ3〜5歳なのか?まったく理解できません。財源のほどはわかりませんが、これなら、民主党の中学生以下月あたり2万6千円。年間31万2千円の方が、「子育て応援」になると思いますが?
4、2兆1千億円の国交省がらみの公共事業。1兆4千億の地域活性化・公共投資臨時交付金。これも名目は違いますが公共事業です。どう考えても、旧態然としたバラマキ公共事業への祖先返りの感は免れない気がします。
他にもあるのですが、とりあえず、この4点。どう思われますか?
政府の案にケチを付ける積りはありませんが、イノベーションの時代だ。もっと知恵を出せとおっしゃる割には、場当たり的。従来的なものばかり。
日本の官僚も危機には何の知恵も出せないのだと思いつつ。
いかにも泥縄式の中身と半年以上先のタイムラグに苛立ちを覚えます。
野党には、対案を示し、速やかな審議を期待したいものです。
この苛立ちを「隔靴掻痒」と言うんでしょうね。
                        Goto

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