芥川賞

石原慎太郎さん、選考委員辞任に敬意を表す。
老いると、ボケが始まるという。私などは、まだ老いたとは思わないのだが、物忘れが激しいのと、前後を顧みず、辛辣なモノ言いをした時など、老化が始まったのではと、ドキッとする。
芥川賞が発表された。来月号の文藝春秋が楽しみだが。田中慎弥なる受賞者、面白い受賞会見だった。作品のタイトルが「共喰い」だそうだが、選考委員の石原慎太郎さんをからかう辺り、なかなか。さしずめ「大物喰い」か?
私は、かねがね。なぜ、石原都知事が、ご多忙なのに、芥川賞の選考委員をなさっているのか疑問に思っていた。毎回、文藝春秋に選者の評論が掲載される。石原氏のそれを読むたび、不快でならなかった。
賞そのものを否定したり、作者の人格を疑うような批評に、この人、世の中には自分よりも偉い人はいないと不遜になり、その不遜が、極まってのことだと思えてならない。稔ほど頭を垂れよと、この人ほど教えてくれる先達はいない。
氏は選考委員になって17年。賞そのものが作家の登竜門いわれるのは表向き。昨今は出版社の話題づくりが目的。それを承知で、選考委員になっていたのではないか?にも拘らず、辛辣な批判を繰り返し、賞そのものを否定するのは、老害の何物でもない。
報道によると、「刺激がない。駄作のオンパレードだ」と捨て台詞を吐いて、選考委員を辞するそうだが、まさか「都知事閣下と都民のためにもらってやる」との知事批判で賞を煙に巻いた受賞者の言にカッとなっての、辞任発言とは思えないが。
知事殿には、天下国家のために、もうひと頑張りして欲しいと願うのだが、老人が若者を腐し、活字を読む根気が無くなり、言い駄くれで悦に入るようになると。明らかに認知症だと言われる。
認知症、またの呼び方をボケという。ボケ老人に鈴を付けるのは大変。自ら、選考委員をお辞めになったことには、賞の将来とチャレンジする作家にとっては、福音。敬意を表そう。 Goto

コメント

  1. Goto より:

    芥川賞も直木賞も、安易な賞になりましたね。
    石原知事は粗製乱造を怒っておられるのでしょう。Goto

  2. レモンハート より:

    こんにちは。
    芥川賞に思うこと。
    芥川賞作品を読んでも
    土も汗も血も匂わない。
    こんな賞だったらいらないと思えてしまいます。
    作品は、こむずかしい言葉のオンパレード。
    芸術であってはならない。
    言葉は稚拙であっても、
    生きざまに光るものが欲しい。
    熱くなるものが欲しい。
    生きる勇気が湧いてくるものであってほしい。
    所詮は新人賞
    言葉のうまい、へたより、
    文章にひそむ熱さを選考してもらいたい。
    そう感じるこの頃です^^