新聞の心

毎日新聞創刊141年特集のリードを読んで。
広告を生業とする私が、こんなことを言うのは、おこがましいし、不遜なのですが。
最近の新聞。あまり綺麗とはいえない全ページ広告がやたらと、目につきます。
綺麗の意味が問題なのですが。スポンサーの意志なんでしょう。取り分け。サプリメントや健康器具などを取り扱った紙面。訴えたい文字が、やたらと大きい。価格の表示も・・初回特別限定価格とか。お試し半額キャンペーンとか・・・常識の範疇を超えてる紙面ではとても綺麗とは言い難い。
表現も薬事法違反すれすれ・・しっかり休める。ねざめバッチリ(大手食品メーカーのサプリメント広告コピーから)。元気100倍。全国ダントツ第1位。多分に。スポンサーの思い入れに屈して・・・何でも突っ込んでやれ。誇大でも。妄想でもかまやしない。そんな投げやりなデザイナーやクリエイターのため息も聞こえそうな。目一杯のアピール。
生業とする私ですら。目を背けるんですから。賢明な読者にしてみれば。真っ黒なインクが手に付くのを避けながら。汚ならしい「何じゃこの・・」と慌てて読み飛ばし・・・ページを捲る姿が目に浮かぶ。新聞社の広告局はこんなお世辞にも綺麗な紙面とはいえない広告を掲載して、心が痛まないのか?
広告出稿が激減。ダボはぜのように、どんな広告でもと・・・背に腹は変えられないから。仕方が無いと、諦めているのか?私には理解できないが。汚い広告が。何ページも続くと。購読もやめようとならないか。心配になる。(汚い誌面を写真にして、掲載したいが・・・やめておく)
毎日新聞は21日。創刊141年迎えました。明治5年に産声を上げた毎日新聞は、家庭のちゃぶ台や会社の事務机に置かれ、人々の生活に寄り添ってきました。インターネットの時代になった今もそれは変わりありません。ちゃぶ台がテーブルになり、事務机が木製からスチール製に変わっても、紙の手触りとインクの香りみなさんのお手元に届けています。
もちろんネットにもニュースを流しています。新幹線の電光掲示板やパソコンでお読みいただく方も大勢いらっしゃることでしょう。どこか懐かしくて、それでいて、新しいメディア、それが毎日新聞です。
このコピーは、創刊141周年特集に掲載された。毎日新聞の「新聞の心」です。
やたらと。薄汚い誇大広告が掲載される紙面と。創刊141年にあたっての決意とのギャップ。
いや。毎日新聞のことを申し上げてるのではありません。かろうじて。そんな紙面を拒否する日経新聞を除く、すべての日刊紙に「こんな汚い紙面を掲載」してていいのですか?と、問いたいのです。
理想と現実の狭間に悩み、苦しむのは如何なる業界も同じかもしれませんが。
社会の公器。新聞にだけは、「新聞の心」を捨ててもらいたくない。Goto

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