先送るよりも、決断して解決策を示すべきではないか?
消費増税の議論がかまびすしくなった。安倍首相の決断にすべてが収斂されているようだ。私の意見などなんの役にも立たないが、「民主党が政権を犠牲にして三党合意にこぎつけた」二段階増税案、これを反故にするのは政治不信の何ものでもない。予定通り実施すべきだと思う。
予定通りとは来年の4月に3%上げて国際公約を守るべしってことだが。気になるのは、アベノミククス推進派から、一年先送りせよ。毎年1%ずつ5段階でやれとの声が大きくなったいることだ。裏返すと、アベノミクスが軌道に乗るにはもう少し時間が掛かる。
ここで上げれば、腰折れしてしまうとの懸念を・・・先送り論で訴え始めたことだ。そう言われれば、成長戦略は中途半端。民間の活力に期待するわけだからある程度の時間は必要。先送り論も理解できないではない。となると、考え込んでしまうのだが。
ここに来て(13年第一四半期・地方の中堅企業・決算から)、円安で輸出産業の業績が回復。その関連で中堅企業の収益が回復。それが地方に及び始めた時期。それに個人消費も高級ブランドを扱う流通が大幅増益。それが徐々に地方へ波及。自動車も高価格帯が増え、消費増税の前倒しで住宅市場も活況。分譲マンション業の経常利益倍増などなど・・・
「従来の景気回復は輸出主導が多かったが、ここにきて、地方でも消費の立ち上がりが早い上補正予算も功を奏し、地方企業の業績回復も更に早まるのではないか」と全国的に回復基調が明らか。(日経・8/30・朝刊)だから・・・腰折れするのはもったいない。との意見なんだろうが。
それも理解できるが。アベノミクスの狙いは、デフレ脱却だったはず。であれば、デフレからの脱却が消費増税の環境が整ったってことになる。であれば、どうなればデフレから脱却できたといえるのか。その定義が知りたいものである。
アベノミクス推進派からは、実質成長率2%、名目成長率4%状況が3年続いて、初めてデフレ脱却といえる。好不況の循環の中で一時的な景気回復と、デフレを混同してはならないと、定義付けている。だとすると、最低でも3年は掛かるのだから、鼻っから、消費増税は予定通りには引き上げられないのがアベノミクスって話ではないか?
物事を為すには、時間が掛かる。消費増税を先送るなら。安倍政権が長期政権でなければならないってことになる。それがアベノミクス派の考えの基本かと思わないでもないが。やはり、増税を予定通り決断して。それによって起こるべき問題を同時に解決する策を示すべきではないか。それが政治の決断ではないか。政治不信を払拭することと、デフレ脱却は同時にやらねばならぬことだと思うのだが・・・Goto
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