政治が曖昧な今こそ、新聞社は旗色を鮮明にせよ。
恐々ですが、この際タブーに触れてみたい。
如何にも日本的だと思うのが、「なし崩し的に外国人労働者」を受け入れて行くこと。
今までも「研修」だとか「留学」だとかで受け入れてきたのだが。
政府は単純労働分野にも裾野を拡げ在留資格を付与するのを目的に、
関係閣僚会議で入管難民法の改正案骨子の検討に入った。
どう考えても、事実上の「移民」受け入れではないでしょうか。
労働不足は深刻です。第一次産業はもとより、サービス業に至っては、
最低賃金を上げようが、女性に門戸を拡げようが、
高齢者の再雇用条件を緩和しようが、まったく人が集まらない。
新聞は経済界の要請に屈して外国人受け入れ拡大に舵を切ったといい、
政府は「移民政策とは異なる」と繰り返し強調する。いずれも虚しい。
しかし、新法は一定の技能を持つ「特定技能1号」と熟練者対象の
「特定技能2号」が創設され、2号では家族の帯同が認めら、日本で住み続けられる。
政府はあくまでも「受け入れは人手不足の対応」と強弁するが、
どう考えても、家族で来日して、永住できれば「移民」でしょう。
そう明言できないのは「移民反対」の保守層への配慮に過ぎない。
保守層が「民族の純血を」などと移民受け入れに反対するのは、
思想的背景からわからぬでもないが、野党の態度が煮え切らない。
立憲は「国家の大きな転換点だ」と牽制するだけ、
国民も「実質移民、政令に委ねるだけ」と曖昧。
連合も「日本人の雇用が奪われるだけ」と求人倍率などお構いなしのピンボケ。
こんな状態だと、24日から始まる臨時国会で改正法案が通過する可能性が高い。
タブーに触れる。労働人口の減少は目を覆う。おまけに「働き方改革」と称して、
「労働時間を徹底的に制限」している。その象徴が来年のゴールデンウィークの
10連休であろう。理由の如何を問わず、土日、祝祭日を加え2ヶ月で、1ヶ月を
休みにすれば、経済は止まる。誰かが休みでも働かねばならない。
国民誰もが、「移民」を受け入れねば……成り立たないとわかっている。
であれば、政治は「移民」について、なし崩し的に受け入れるのではなく、
正面から向き合い真摯に議論すべきではないか。
私は「移民受け入れるべし」の立場だが、政党が曖昧な今こそ、
まずはメディアが旗色を鮮明にすべきではないか。朝日は、読売は、どうなのだ。
「移民」を受け入れるのか、入れないのか。入れるなら、どんな条件が必要なのか。
入れないなら、どんな代案があるのか。
新聞メディアがこれ以上、この問題から逃げ回るのは許されない。Goto
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