ネット社会だからこそ人間の尊厳について考えたいものです。
ネット社会の闇がだんだん深くなってきました。
日常生活でスマホほど便利なものはありません。
今や、人々の生活の一部から身体の一部へと入り込んでいます。
戦後の復興期、新聞が日常生活に溶け込み、朝刊を捲って前日の情報を知り、
今日起こるであろう社会的出来事に注視しながら一日をスタートさせ、
家に帰ると、夕刊で前日午後から今日の午前中までの情報を掴む、
新聞の朝夕刊はそんなサイクルで、我々の生活の一部でした。
それが今ではネットにとって変わりました。
ネットと新聞の発信の違いを述べるまでもありませんが、
新聞の情報は、少なからず吟味されます。記事が生で掲載されることはありません。
最近では署名記事も増え、文責は編集局ですが。記事の発信者も明確になっています。
ですから、新聞記事には信用があります。
ネットの場合、取り分け「書き込み」はノーチェックであり「匿名」です。
だからなのでしょう。誹謗も中傷も言いたい放題、書きたい放題です。
謂れなき批判や差別が「人間の尊厳」を傷つけることなどお構いなしです。
そこが新聞との決定的な違いです。
韓国の話ですが。日本でも人気のあるアイドルが、次々に自殺したとの報があります。
自殺するからにはそれなりの事情があるのでしょうが、
仄聞するところ「日本での活躍」が許されない。「日本びいき」が反韓的だとの、
ネット上での猛烈なバッシング(炎上)に家族も脅かされ、それを苦に自殺したと。
それが大きな要因であれば、まさに「ネットテロ」ではないですか。
韓国民の国民性だと、批判している場合ではありません。
日本人の書き込みも酷いものがネット上に溢れています。悍ましい状態です。
第15回ACジャパン広告賞が発表されました。
新聞広告賞の部門、グランプリ受賞作品は日大芸術学部の皆川花さん。(写真参照)です。
スマホを消しゴムで消すイラストに。こんなコピーが。
「もう二度と、消えないから。」書き込む前にもう一度考えよう。
いつものきみなら、きっと思いとどまれるはず。
人間とは悍ましい生き物です。
自分が関係ない、それも匿名となると何処までも無責任になります。
ネットで人を誹謗・中傷することがまるで正義のように振る舞い、
快感すら持つ恐ろしい生き物です。
その悍ましさを露呈させるのが、ネット上の書き込みです。
これだけは言えます。匿名であろうが、誤魔化して書き込もうが、
残念ですが、誰がやったかが特定できるのがネットです。
天網恢恢疎にして漏らさずです。ネット社会の闇が深まらないうちに
人間らしくありたいものです。Goto
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