最低賃金

現在の決め方で良いのか?このままでは地方は益々疲弊すると思うが。

まず確認しておこう。
都道府県別、2024年度最低賃金改定額が8/29に出揃った。
徳島ショックに代表される・・厚労省中央審議会が決めた「全国一律で時給を50円引き上げるとした目安額を34円上回って84円とした。

他にも27県の地方の審議会が50円を上回り。20都道府県は目安と同じ50円とした。全国平均は51円となった。その結果、過去最高の引き上げ額となった。
審議会の議論。中心は物価高に賃金が追いつかない、これでは暮らしは楽にならない。だから、状況が判断できる限度額、50円は上げるべきが過去最高の引き上げの理由です。如何にも最もですが・・・・

どうも納得がいかない。何がかと申しますと。
最低賃金って厚労省が決めていることです。それも国の審議会と地方の審議会があって、いかにも地方の経済事情を判断した形式を取りながら、労働省が全てを差配しています。この仕組みって正しいのでしょうか?私は疑問です。

整理します、日本の最低賃金の決め方、まず厚労省の中央環境審議会が毎年、経済情勢に応じて都道府県をABCの3ランクに分けて引き上げの目安額を決めます。その上で、都道府県ごとの地方審議会が、目安を参考に引き上げ額をそれぞれに決めます。そして最終は8月に厚労省が整理決定して・・10月以降に順次適応されます。

ちなみにですが。大概の国では地方と中央の格差はありません。
全国一律で最低賃金は決めています。英国では、労働者全体の賃金データから一定のラインを設定して、それ以上の最低賃金にする目標を政府が掲げたことで、大きな引き上げになったりします。

日本の場合は、厚労省が全てを仕切り、最終的に政府が了解する形で決まります。ですから、政府が決めることができるのですが。実は長年の慣習で日本は経済格差がある。だから、都市部では高く、地方では低い。別の言い方をすれば、経済力が低い県の最低賃金は安くて、都市圏は高いのは当然という理屈で罷り通っています。これって本当に正しいのでしょうか?

同一労働・同一賃金への是正と長時間労働の悪弊を根絶すべきは政府・厚労省の「働き方改革」ではないか。なぜ、同一労働であっても、地方と都市部では違うのか?これって自己矛盾ではないか。例えば飲食店の仕事は日本中同じではないか。それが東京で働くのと地方で最低賃金が違うのはおかしいではないか。

少なくとも都道府県で最低賃金を違えるのは、経済格差を助長することになるのではないか。少子高齢化による人口減少・地方の疲弊は目を覆うばかりの現状。
都道府県別に最低賃金が違うことと、地方の人口が都市部に流入することに因果関係はあると思うのだが・・・時代は移り行くのです。厚労省が後生大事にして、手放さぬ最低賃金の決め方って、もう時代に合致していないのではないか。

乳母日傘で育った、2世・3世の政治家には・・最低賃金の決め方を変えるなんてことさえ考えていないと思うのだが・・・私は英国を含め、先進国に見習うべきだと思うのだが・・・Goto

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