信誠敬愛

正月の風物詩といえば箱根駅伝。
昨年は、いや、いや、間違いました。今年は(そうです。今年の話です)、往路を早稲田が。復路で駒沢が鮮やかな逆転優勝。大手町のゴールに飛び込んだ駒沢大学の紫の襷が印象に残ってます。
デリバティブ取引ってご存知ですか?難しいですね。私もよく分りませんが、株式や債券を売買する権利などが組み合わさった金融派生商品だそうです。
少ない資金で、取引が可能、資産運用に使われるそうです。
箱根の覇者。駒沢大学が、外資系金融機関と100億円(少ない資金だそうです)の契約。急激な金融危機に見舞われ、154億円の運用損を計上したと。
この話。何点かの疑問が残ります。まず、全国約650大学のうち少なくとも、75大学がデリバティブ取引を行っているそうですが、他の損害額はどの程度なのか?それを文科省は把握しているのか?
国の私立大学等経常費補助金総額は、3293億円。その補助金(税金)が大学の資産運用に回ってるとすれば?何のための補助金なのか?その使途に法的な規制はないのか?
駒大には経済学部と経営学部があるにも拘らず「金融商品に詳しい知識を持った人がいなくて、認識が甘かった」とのコメント。どこがどうとか、言いたくないが。学問と実社会とは別物ということか?それとも、運用の失敗体験を学生に教えているのか?
また、日本で唯一の仏教学科と禅学科があるが、建学の理念「信誠敬愛」。自己を磨くに真の心を持ってし、他者のために尽くすは深い慈しみの心を持ってすべし。との仏教の教えと、金融資本主義の権化の商品、デリバティブ取引との整合性はどうなってるのか?
キャンバスや野球グランドなど複数の土地建物を担保に120億円の融資を受け、穴埋めをするそうですが、その損失は学費の値上げと補助金で賄うとなると、責任の取り方も問題である。
最近、大学生の間に大麻汚染が広がっている。拝金主義に走り存亡の危機に陥れる大学経営者と、現実逃避に大麻に溺れる学生。なんとも大らかさがない時代だ。これでは・・・・・・・・。
なんの責めを負う立場にもないのだが、この不祥事。
せめて、来年の箱根駅伝で駒大陸上部が意地を見せ、連覇で跳ね返して欲しいものです。
それが、己を磨き、利他に尽くす「信誠敬愛」の実践だと思う。から。
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