賢兄愚弟

民間でできるものは民間に。
私は兄弟がいません。還暦を過ぎてこんな風に言うのも、照れくさいですが、
時代的には戦後の高度成長に使われた言葉、「一人っ子のカギっ子」って奴です。
親父殿が新聞記者、母親がパート(縫製の内職)で集合住宅に暮らす。
普通は子供二人何でしょうが我が家は一人。戦後の典型的なサラリーマン家庭です。
一人っ子のせいなんでしょうか。岐阜から動かないせいもあるかもしれませんが。兄弟の味こそ知りませんが。ガキの頃からの友人をはじめ、多くの仲間たちと、兄弟以上の付き合いをしています。
そのお蔭で、兄弟が居たらとか、欲しいとか思ったことはありません。
しかし、三人の子供に恵まれ、姉弟、それぞれ、微妙な距離の中で、個性を伸ばし、切磋琢磨、成長するのを眺め、兄弟とはそう言うものかと、子供たちに教わっています。
同じ両親、同じ家庭に育っても、クローンじゃないんですから、性格や考え方、生き方など違って当り前なんでしょうが。
同じ職業に付き、それも政治家。これほどまで違いますと、兄弟なんだから、どこかで、擦り合わせや、忠告、意見交換ぐらいは出来ないものかと、要職にある弟の無分別さにもどかしく思います。
民営化された郵政。その代表的な赤字事業である「かんぽの宿」(客としてはリーズナブルな料金は魅力的ですが)このまま日本郵政が運営すれば年間50億円以上の赤字垂れ流しだそうです。
郵政民営化関連法では2012年9月末までに譲渡もしくは廃止が決められています。
日本郵政は法案に従い、71施設一括売却を目指し08年4月に公募を開始。27社が応募。競争入札の結果。
1、全施設を一括で。2、正社員全員の雇用維持。3、一年間は全施設を現状のまま運営する。との条件付きで109億円。オリックスに譲渡が決まりました。なんの問題もないハズです。
それを、鳩山総務大臣。郵政民営化は大胆に見直すべき。小泉構造改革路線には反対だ。おまけに、小泉改革路線を支えた人物がオリックスの会長では、「国民からみれば出来レース」だと、この譲渡を「許可しないこともありうる」と発言。
なんで?小泉政権は自民党の政権ではなかったのか?郵政民営化はどこの政党が決めたのか?競争入札そのものを否定するのか?支離滅裂な発言としか言いようがない。
これでは、思い付きの暴言。自分の立場を守ることしか考えていない。インチキ政治家と言わねばならない。こんな人に総務大臣を任せていいのでしょうか?聞くところによりますと、野党が「この問題を問題にする」と聞きつけ、慌てて、発言したとか。
この人には、政治信条とか?信念とかあるんでしょうか?呆れてしまいます。
まさか、兄である民主党の鳩山幹事長に意見され、宗旨替えしたわけでもないと思いますが。
別にオリックスの肩を持つわけではありません。
では、どうするんですか?自分達で決めた法案を無視して、どうするつもりですか?赤字を垂れ流し続けるんですか?それも、税金で補てんするんですか?
これが総務相では、政府が、政府の体をなしていない。
一昔前。共産党には上田、不破。自民党には岸、佐藤。兄弟で政治を担った先輩がいますが
鳩山兄弟。兄の総理大臣の目も出てきました。兄貴は大丈夫だと思いますが。
この賢兄愚弟。少なくとも市井と比べれば、名門鳩山家、想像も付かないほど優雅な生い立ちだったと思いますが、どんな風に育てれば、自分勝手な政治家になれるのか、一度ご教授願いたいものです。
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