哲学を戦わして欲しいものです。
政府・与党が真水で15,4兆円の「経済危機対策」を発表した。
まだ、中身を精査したわけではないが、政策を総動員、景気の底割れを防ぐ決意は読み取れる。
民主党・野党にも対案を立てて、論戦して欲しいと思っているが、あらかじめ、二点だけは留意すべきだと思う。まず、一点は野党に予算編成の能力はない。よって、対案はアバウトであると認識すべき。
本来、予算編成権は与党の側にあるもので、財務情報の限られた野党に対案を求めても、それは為にする議論でしかない。
もう一つは、哲学が必要だと思う。経済危機に直面しているのに。国民生活が困窮しているのに。哲学などと観念的なことを、「寝ぼけるな」と叱られるかもしれないが、予算は国家観の象徴です。
ましてや、本予算の執行もスタートしていないこの時期に組む「総花的な」超大型の補正予算であればこそ、この国を如何なる方向に導くのか。哲学が無ければいけないと思う。
で、民主党は21兆円規模の「野党案」を出すそうだから、政府の従来型、官僚積み上げ方式との違いを、予算編成権がない点を差っ引いて比べてみたいと思う。
それに、哲学。与党案に哲学があるか?一例だが、省エネ耐久製品の買い替えへの刺激策は、エコに名を借りているが、どうも中途半端に思える。エコカーの促進ならば、条件を付ける必要はない。
省エネ家電の普及なら「ポイントカード」なんて面倒なことはやらないほうが良い。太陽光発電の促進なら、企業にも補助を拡大すべきだ。そう思いませんか?別段、批判をしているのではない。
ただ、耳障りの良い政策を、場当たり的に並べているだけで、なぜか、心に響いてこない。新聞の見出しに踊る「大盤振る舞い」の文字が虚しい。残念だが政府に哲学があるとは思えない。
いかに喫緊の課題とはいえ、孫子に借金しての15,4兆円。
与野党、がぶりと組んだ、哲学論争を戦わして欲しいものだ。
私の本音は、この「経済対策」、27日に法案を提出するというではないか。それでは打つ手が遅すぎる。一日でも早い法案通過で底割れを防いで欲しい。景気回復して欲しい。
しかし、その急ぐ気持ち、その焦る気持ちが、官僚を焼け太りさせるだけで、
国を衰退させ、世の中の仕組みは何も変わらないことになるのかと思うと、いかにも、じれったい。
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