秋の夜長、雑誌も面白いですよ・・・・・・・。
10月号の文藝春秋は、最近になく面白い。ただ、編集上、日程の問題があったのだろうが、前号の「前政権の側から、注射」でも打たれたのではないかと、疑うような民主党批判の延長線上にある、巻頭の「戦後日本の一番長い日」以外は、面白いと付け加えておこう。
中でも、京セラの稲盛和夫氏の「鳩山よ、勝って兜の緒を締めよ」は圧巻。取り分け、小沢一郎との付き合いの原点の項は、人間小沢一郎の世間の評価(私は、人は永遠に変わらないものだとする、マスコミのレッテル貼りは間違っていると思っているが)「なんとまじめで誠実な方だろう」には、思わずうなずいた。
それに、「日本外交の取るべき道」寺島実郎氏。岡田新外相との違いも鮮明になっているが、日本の外交進路の真髄をえぐる納得の提言だと、興味深く読んだ。
ミスター円こと、榊原英資氏の「成長戦略」などなくても良いは、農業振興に対するスタンスはまったく同感できるが。外需拡大も、規制緩和と構造改革の視点もなくして、この国の経済が成り立つとは思えない。
と、鳩山首相に近いと言われる財政と外交面にわたる中核的なアドバイザーの論は、納得である。しかし、その二人を内閣にも、官邸の周りにも参画させていないところが、新内閣の「奇をてらわない」、政治主導の典型ではないかと、理解した。
10月号特集の中心は、政権交代だが。もう一つ、「う?ん」と、うなる「論」に触れて、考えさせられている・それは、新設されたコーナー。「誰でもわかる経済教室?」「ユニクロ栄えて国滅ぶ」(浜矩子氏)だ。
新自由主義の対する偏見が目立ち、マルクス=エンゲルスの共産党宣言をマニフェストと位置付けるあたりが、彼女の限界だが、「自分さえ良ければ病」の蔓延を払拭しなければとの、問題提起には納得できる。
雑誌の廃刊が相次ぐ中、オピニオン雑誌が、ひと働きしなかればならない時代だが来ていると思っている。文藝春秋がオピニオンかと言えば、疑問符が付くが・・・・・。
日本の将来を占うような、元気の良い学者、文化人への門戸を閉じないでほしいと思う。
今月号の文藝春秋。私は必読の価値があると思うのですが・・・・・・・・。ぜひ、お求めを。
Goto
コメント
三歩先の二番底。うーんユニクロで震え。
景気は上向き傾向にあると言われていますが、製造業の生産は、一昨年のピークからは30%ダウンのまま。失業率も過去最悪を更新中。景気回復の後押しをするには、円安とインフレの組み合わせしかないと思うのですが。現実には円高が許容され、デフレが強まっています。民主党の政策はこれからですが。経済政策のメッセージが弱いのが気になります。日銀に金融緩和の圧力をかけ、責めて、円高には介入して欲しいものです。半歩先のデフレが、三歩先の二番底にならねば良いがと、心配です。 Goto
社会全体の世論の形成に影響を与える人・・・オピニオン
今現在の一般民衆が求める品質と価格の衣料・・・ユニクロ
三歩先・・・オピニオン
半歩先・・・ユニクロ