「論」陣

時代の趨勢には逆らえないのでしょうか・・・・・
新聞の話です。このところ・・日経を始め全国紙にカラーのきれいな広告が出稿されるのが目に付きます。すわ・・新聞広告復活かと、新聞命の私としては心をときめかしたいのですが・・・。(写真参照)
地元新聞論評は極力避けようと思っているのですが。10月から編集紙面を刷新、新たなチャレンジが見られます。面白い企画ですが、読者の求める内容とギャップがあるのではないかと気になりましたので・・・・。
新聞に読者は何を求めているのか?何時・どこで・何が起こったか?ニュースを求めているのでしょうか?そうでなくなった気がします。地元紙の試みは、岐阜県下5ブロック(美濃・飛騨・中濃・西濃・東濃)別の一週間のニュースを、日曜日に5頁に亘り、大きな写真入りで掲載するものです。
まー。編集としては、地域の出来事をきめ細かく掲載することで、ローカル紙の特徴を出そうとの狙い何でしょうが?果たして・・・一週間遅れのニュースを日曜の朝に読者が読み返すでしょうか?
毎日新聞、この4月からの新しい試みを始めました。分析・解説欄で編集委員たちが、その都度の話題に論陣を張る週4日間の「論」コーナーです。例えば、木曜日は金子秀敏(専門編集委員)さんが「木論」(mokuーron)。火曜日は「火論」(kaーron)で別の編集委員が担当します。
10月14日の「木論」。「どこが外交敗北だ」とのタイトルで、国会で中国漁船追突問題を釈放した日本政府の政策を敗北と追求した自民党の議員に、では船長を起訴して裁判にかければ「外交勝利」なのかと迫り・・・・。
外国の圧力を受け入れたことが敗北なのか?だとしたら、米国務長官が「日本の独自資源であるイランのアザデガン油田から撤退せよという要求」を外相がすんなり飲んだのは、日本が撤退すれば権利が中国に渡るだけなのに押し返せなかったのは、敗北ではないのかと・・・・政府にも、野党にも論陣を張っています。
私は、中国漁船の船長を返したことは現状を鑑みれば間違っていなかったと思っていますし、米国務長官が日本にこんな屈辱的な要求を突き付けていたのを知って、外交問題と言えば中国だと思いがちだが、鉄砲の弾は米国からも飛んでくるのだと木論を読んで知り、外交の恐ろしさを改めて認識しました。
こんな考えさせられる「論」を掲載するのは毎日新聞だけではありません。朝日新聞のオピニオン頁も読み応えがあります。日々のニュースも必要ですが。ネットやテレビの即効性には叶いません。
新聞の紙面は、ニュースや報道から、主張や論陣を張ることが主流になり始めています。私はそうなるべきだと思っています。(新聞を読まない人に迎合して読ませる必要はないのではと・・・)
地元紙の試みを否定はしません。論陣を張れとも申しませんが・・・一週間遅れの田舎ニュースが読者のニーズに合致しているとはとても思えません。責めて、ニュースに解説や分析は付けて欲しいモノです。
とは申せ・・・・紙面を如何に刷新しても・・・・新聞への思いを強くしても・・・論陣を張っても・・・新聞離れと言う時代の趨勢には逆らえないのではと思うと、悲しくなります。           Goto
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10/19日本経済新聞
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10/17岐阜新聞
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毎日新聞
 
 

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