暮らし 見つめる 伝える・・・
新聞の価値は、新聞記事にあります。当たり前ですが。新聞記事は記者が足で探しまわって、書くモノです。新聞記者はジャーナリスト。物事を斜に構えて見る変な癖があります。その癖が、社会の様々な出来事にメスを入れる目になっているのでしょうか・・・
新聞記者と聞きますと・・・なぜかNHKのドラマ事件記者や民放の地方記者と言ったテレビ番組が思い出されます。私の親父殿も・・・・獣医から新聞記者になった変わり種でしたが・・・・モノの見方や考え方、とりわけ、権力に対する批判の目には鋭いモノがありました。
大震災・・・から三ヵ月が過ぎ、一時に比べ被災地や被災者の様子を伝える記事もめっきり少なくなりました。朝日新聞が「暮らし 見つめる 伝える」と題して、被災地で被災者と地に根を生やして生活する記者だけが書くことのできるニュースを発信していると・・・・特集ページを組んでいます。(写真参照)
震災から二ヶ月・・・とのタイトルで読売新聞が組んだ特集の・・・一ヶ月後のリメーク版です。読売が書いたから朝日もですかねぇ。朝日の特集に目をやりながら・・・ふと気付いたのですが、記者の年齢が結構高いですね。
と言うことは・・・・朝日新聞の記者が高齢化しているってことになるのでしょうが。実は、そうではなくって、震災地での取材はデリケートなモノ。駆け出しの記者では・・読者に沁みるような記事は書けない。だから・・・経験豊富な記者を派遣しているのではないでしょうか・・・・。
それと、新聞記者には我欲はあっても、出世欲のない人が多いようです。特に、朝日の記者は昔から、社会部にあこがれ、社会問題に首を突っ込み過ぎるきらいもありますが・・・生涯一記者で過ごしたい人が多いようです。
最近封切られた映画「マイ・バック・ページ」も朝日新聞の記者が、偽装政治思想犯にのめり込んで行くストーリーで、結局は・・・その深みにはまって、身動きとれなくなる・・記者の葛藤を描いたモノです。(70年代初頭の学生運動、同じ空気を吸ったモノとしては・・・奇異な映画でした。それと何とも煙草を吸うシーンが多くて閉口しました)
新聞経営が難しい時代に入りました・・・・早晩、記者のリストラも始まるでしょう。(地方新聞では始まっています)個性豊かで、物事を斜に構える記者が天然記念物になってしまわないことを願ってやみません。
被災地で、被災者とともにその地で、一緒に生活して、実態を伝えている、取材者魂を持った記者諸氏に心から敬意とエールを送ります。あなた達の書いた記事を一生懸命読んでいますから・・・
でも、この特集・・読売新聞の時も書きましたが、大朝日新聞が・・俺たちはこんなに頑張って取材して、良い記事を書いてるぞ・・・て、押しつけがましい気がします。が、各申す私も斜に構え過ぎでしょうか。
Goto
6/11朝日新聞
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