起承転転転転・・・

遊び心のある広告を夢中で作ってみたい。
広告に遊びが無くなって久しい。広告はレスポンスがあってこそ広告。広告イコール「レスポンス率」。効果のない広告は広告でない、それが現在、業界で主流をなす考え方です。
しかし、一昔前。そうです。この国が右肩上がりの経済。果てしない可能性を秘め、世界を席巻できると勘違いしてた頃には、イメージを大切し、「遊び心」が随所に見られたものです。それだけ、クライアントの側に、余裕があったのでしょうね。
当時も。売らんかなの、殺伐とした広告はありましたが。大らかない広告が容認されていました。私が毎週ページをめくる週刊誌は「日経ビジネス」です。現役である以上は仕方ないと、最新の経済情報を入手せねばと、無理やり読んでます。
その日経ビジネスの今年の「広告賞」にサントリーの「その男は、起承転転転転 次はどんな夢と出会えるだろう」が選ばれました。あの時代の、優雅な広告。イメージ広告。企業の大らかさが溢れた広告を彷彿とさせ、嬉しくなりました。(写真参照)
酒の広告、特に麦酒の広告。グイッと飲んで「旨い」とやるのと比べれば、格段の出来ですね。
遊びをせんとや生まれけむ
戯れるせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声聞けば
我が身さえこそ動(ゆれ)がるれ
舞え舞え蝸牛舞はぬものならば
馬の子や牛の子に蹴させてん
踏破せてん真に美しく舞うたならば
華の園まで遊ばせん
NHK大河ドラマ「平清盛」のオープニングに使われ、耳に残る歌です。
(梁塵秘抄、平安時代末期の歌謡集)
サントリーの宣伝マンから、作家に。開高健。
彼の人生は年を重ねるごとに広がっていく。新進気鋭の芥川賞作家として、人間を描く。
釣り人。美食家、旅人、狩人。遊べ。飲め。抱け。抱かれろ。森羅万象に多情多限たれ。
遊びをせんとや生まれけん。平安の昔から、バブルさなかの開高健さんまで、何事にも「夢中で生きる」と、それは遊びになるのかもしれない。もう少し、遊び心のある広告を夢中で作って見たい。Goto

日経ビジネス 2012.4.23号

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