高揚感

嫌なことは嫌だが。嫌で良いのか?再点検する必要があります。
最近の日本の若者は海外に飛び出さぬとの批判があるが。なぜなんだろうと考えてみる。一般的には、ハングリーではないから。働かなくても食える社会だから。草食系男子が増え、闘争心がないからなど、人は貪欲でないと行動を起こせないのが原因といわれるが・・・・。
我が社に就職を希望してくれる学生の多くが、留学や海外研修の経験があり。卒業旅行などは、大概が、外国に行く。海外への憧れを持つことに変わりがないと思うのだが。ハングリーとは関係がないのではないか。
むしろ。手元のIT端末を動かせば、海外のあらゆる情報が瞬時に入手できる。バーチャルの進化、即ち、高度な情報社会が、わざわざ。現地に足を運ばなくても、事足りる。面倒で、嫌なことは止めとこうとの安易な考えが。大きな要因ではないだろうか。勿論、それで、良いとは思わないのだが。
情報を扱うことを生業とするモノとして。情報は、情報であって。情報では理解や納得を深めることはできるが。情報によって、高揚感を満足させることはない。情報を活かして。現地に足を運び。その土地の空気を吸い、風景を見て、人に接し、肌で感じてこそ。情報が情報となる。
明治大学に「異文化間コミニケーション論」を研究する行動力満点の教授がいるのを知った。(朝日新聞)・・・我が社のイベント・セミナー事業部の「講演会インフォ」(検索)に登録されている講師の一人に加わってもらいたいのだが。(5000名の学者・文化人・スポーツ選手など、が登録されています)
教授の凄さは。異文化を研究するには、現場で何のフィルターもない情報に触れないと気がすまないとの研究スタイル。例えば、ケニア人を父に持つオバマ大統領は異文化的な生い立ちを持っている。彼が選挙戦で有権者とどのようなコミニケーションをとって、選挙を戦うのかを研究する際には・・・バージニア州の選挙運動員となって・・・
戸別訪問を4200軒実施、突撃研究をする。今回の選挙で、勝敗を分けたのは。外交でも、経済でもなく。生活に落とし込んだメッセージだったと分析。戸別訪問は草の根民主主義の原点。日本では金銭の授受の機会を増殖させるとの理由で(今時、そんな陳腐なことはできないのだが)禁止されているが。見直すべきだ。
「俺は燃えているぜ」と叫び「日本から来て戸別訪問してる」と大統領声を掛けると。大統領が「戸別訪問!」と叫んで・・・凄い笑顔で握手ができたと。まさに。異文化間のコミニケーションの実践をやっている。
私は。この教授の突撃研究を知り。日本の若者が、海外に出て行かない本当の理由は。バーチャルの世界に閉じこもっていることが。最も、安易で、苦痛を感じず、楽だからではないか。人間嫌なことは嫌だからと、やらないのも正直で良いのだが。
誰もが、嫌なことは嫌ではない。自分が嫌なことを再点検して見る必要があるのではと・・・。高揚感に溢れ、濡れ雑巾で、便器を清掃する零下の朝です。Goto

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