求人事情

働かない理屈を自分で勝手に付けないで下さい。
広告の仕事をしていますと、景気に敏感になります。不況風が吹きますと途端に、広告宣伝の予算が縮みます。でも、大震災の時のようにいきなり、テレビCMがすべてカットされたり、イベントが中止になったりすることは通常ではありません・・・
あのリーマンショック時でも多少のタイムラグがあって、広告予算が削減されました。逆に春風が吹き始めても、企業は暫し様子を見ますので(慎重です)、いきなり、ドカンと広告宣伝費が増額されることもありません。その前に必ず予兆があります。
その予兆とは、求人広告が増えることです。その求人広告も注意深く観察しますと、業種によって、地域によってバラつきます。田舎では地場産業の盛衰が見て取れますし、成長産業の傾向も推し量ることができます。昨今、その求人広告に業種のばらつきがなくなってきました。
そうです。あらゆる業種が、求人を始めたのです。他の地方はわかりませんが。この地方では確実に求人広告があらゆる業種に及び始めました。ですから、景気の足元は確実に固まったと判断してます。求人広告はまさに、景気のバロメーターといえましょう。
こんなデータに驚いています。今春の大卒就職率は67,3%、大卒者約55万8000人のうち正規雇用などの安定的な雇用についていない者は11万6000人、5人に1人が「不安定」な状態だってことになります。更に、就職者のうち、契約社員など非正規雇用は2万2738人、アルバイトなど一時的な仕事は1万6850人だそうです。
私的には・・・新大卒という社会人としての第一歩を踏み出す時期に・・・仕事に就かない者が11万6000人もいて、更に、就職した者で、非正規が4万人近くなるなんて、信じられません。統計の誤りではないかと思います。考えて見て下さい。巷では、求人広告が溢れているのです。なぜ、正規就職のできない者がこんなにいるのですか?不思議でなりません。
巷には労働力を求める企業が溢れているのです。にも拘らずこんな、馬鹿げたミスマッチが起こっているのは、学生の側に働く意識が欠如しているからです。江戸時代の思想家石田梅岩は、日本人の美徳は勤勉にあると喝破しました。働くことを選別するなんて、私には理解できません。
なぜ、こんな、馬鹿げたことが起こっているのか。簡単です。自分のやりたい仕事もろくにないくせに、メディアがやりたいことが見つかるまで、働かなくても良い。それが、人間のあるべき姿などと、わけのわからない理屈で、働かなくて良いことを正当化しているからです。
勿論、すべてをメディアの責任にするつもりはありませんが。お願いですから、やりたい仕事も、やるべきしごとも、すべては、与えられるモノであって、自ら望んでそうなるモノではないことを、どなたか教えてやって欲しいと思います。
日本には仕事が溢れています。仕事に差別も偏見もありません。どうぞ、働くことの素晴らしさを感じて、求人を求める企業に飛び込んでください。それが、自分の力で社会を変えることですから。Goto

コメント