赤い口紅

景気が上向くと鮮やかな赤に人気が集まるんですって・・・
政府が・・財界に賃上げを要請するなんて、まるで、社会主義経済じゃないか。資本主義社会において、労働分配率を決めるのは企業の経営裁量権のハズ、介入はおかしい・・などと、主張するのが、資本主義経済を否定する人達なんですから・・・世の中、わけがわからない。
私は60年代後半の学生運動を経験しています。その記憶では、一握りの資本階級が、国家を牛耳り、働く者の心に日の丸を植え付け、手に技術を教え・・・産業の歯車として搾取している。その社会構造をひっくり返して、労働者階級の社会を築かねばならない。
それには資本のための政治を進める政権を倒さねばならないと、赤旗を振り回し政治闘争と称して・・熱くなったモノです。それが、急速に下火なったのは、高度経済成長を背景に官僚が掲げた「社会民主主義」的一億総中流化政策によるものです。
しかし、中流化の本質は労働者のための政治だとか社会構造とは全く関係ありません。経済成長によってもたらされたものです。ですから、バブルがはじけ景気が悪化、不況になりますと、中流化の流れは一気に縮小、格差が拡大します。
いやいや。難しい話になりましたが。赤色の話です。70年代までは「赤」といえば社会主義だとか社会革命を標榜する赤旗でしたが。80年代以降・・・「経済が上向くと鮮やかな赤に人気が集まり」不況下では「赤は影を潜める」と赤色が景気のバロメーターになっていると言われます。
今年は久々に赤い口紅が大流行だったそうです。多分にアベノミクスによる円安、株高や東京五輪承知決定など世の中の景気が上向いた結果であろうと・・読売新聞の木曜日に掲載されるモード欄で「あかるい日本」と題して語られています。
私には赤い口紅の流行と一億総中流化のシンボルである赤旗とダブるんですが。Goto

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