磯部理念

「山形まんだら」がなぜ美味しいのか・・・・・
食品の品質が時代によって変化することに憂慮し、食品についての数々の提言をした「磯部理念」なる考え方があることを知った。(食品を見分ける・岩波新書)知ったなんて偉そうですが。実は山形県の仲間から届いた「銘菓・山形まんだら」を美味しく頂いた折、その能書で知ったのです。
能書には「良い食品の条件」として4項目書かれています。1・安全で安心して食べられること。1・ごまかしのないこと。1・味の良いこと。そして、1・品質に応じて買い易い価格で有ること。これが磯部理論のエキスです。当たり前といえば当たり前ですが。
当たり前ほど難しいことはありません。中国で報じられた「不衛生な食品工場」・・腐った肉を切ってる映像や、床に落ちた鶏肉を放り投げる作業員。「腐ったぐらいじゃ死なない」とうそぶく関係者の声が流れ、安全で安心して食べられることが、如何に難しいかを知らされました。
中国の食品加工工場から、輸入していた、大手の外食チェーンが、8/7・全国紙各紙に「安心のために、わたしたちができることのすべてを」と題して全ページ広告を打ちました。内容は「品質管理システムを強化します」「原材料サプライヤー(供給元)の行動規範を徹底します」「原材料は農場、飼育歴など店舗から生産地まで全行程をさかのぼるトレーサビリティを整備します」
と、ごまかしのない・・・品質管理体制を敷くと決意を述べています。
「山形まんだら」の能書には、1、原材料の厳選、1・加工段階での純正化。1・固い信念にもとづく一徹なメーカーの姿勢。1・メーカーといえども99%は消費者という立場の自覚。が食品に携わる者の4つの原則とも書かれています。この銘菓を製造するに当たっての店主の心意気でしょう。山形のお菓子屋さんに世界的な外食店が学ばねばならないとは・・・・・
中国の事件が引き金となって、日本の食品メーカー全体が、改めて「安全で安心して食べられる」・・・つまりは「磯部理念」にもとづいた、食品を提供して頂ければと思います。それにしても、「山形まんだら」は、さすがに美味しかったです。ありがとうございました。Goto
追伸
「山形まんだら」の名前の由来・・・山形県は山岳の集積地。山岳信仰のメッカ。千メートルの高さに雲海が張ると周囲に8つの山が現れる。八山を八仏と見なしその中心の湯殿山を大日如来見たてると、山形県は胎蔵界の山岳マンダラになる。
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