駆け込み女と駆け出し男

原田真人監督って、素晴らしいですねぇ。びっくりしました。
先日、時間があったので、どうするか?NHKの朝の連ドラ。大泉洋さんがお父さん役で好演しているのに興味を持ったので、彼が主演する映画でもと思い立ち、「駆け込み女と駆けだし男」を観てきました。
原作が井上ひさしの「東慶寺花だより」とあってか、なかなか真がしっかりしたストーリー。男尊女卑の江戸時代、昨今女性が活躍する社会を築かねばと、かまびしいが、封建制における女性差別、蔑視が150年前まで、この国では歴然と制度化されていた実態をまざまざと見せつける。
江戸時代の庶民の息遣いが聞こえる丁寧な作り。山田洋次監督の藤沢周平シリーズに優るきめ細やかさ。春夏秋冬、季節感も溢れ、日本の原風景を見るような素晴らしい映像に感動しました。役者も揃っています。樹木希林さんはなんとも良い味の女優ですねぇ。堤真一さんも渋い。
高畑淳子さんにキムラ緑子さんも良いですねぇ。名演技の連続です。前回観た映画が、巨匠北野武監督のバカバカしいと思った「龍三と七人の子分」・・・あの駄作が世間の注目を集まるなら、邦画も終わりかと思っていましたが・・・いやいや「駆け込み女・・・」は素晴らしい。
年末の日本アカデミー最優秀作品賞はこれでで決まりでしょう。決まらなければ、邦画も終わり。原田真人監督を知りませんでしたが。団塊世代と知り・・・こんな日本の国を愛する名匠がいたとは、改めて敬意を表する次第です。
私は人に映画を薦めるなんてことは滅多にありませんが、嘘は申しません。ぜひ、あなたもこの映画をご覧になられたらとお薦めします。心がじわりと暖かくなりますから・・・Goto

コメント