キャノン 雲龍図

埃にまみれたものを価値あるものに複製するイノベーションに誇りを持ちたい。
日本企業の真骨頂でしょうか。下記の写真ご覧ください。日経新聞に掲載されたキャノンの広告です。京都観光の案内ではありません。京都・天龍寺に蘇った江戸時代の絵師。曾我蕭白の傑作「雲龍図」です。是非、このど迫力を観賞してみたいと思います。
たまたま天龍寺の複製襖絵ですが、ほんものの所有は明治時代、日本美術を収集していた米国人が買い付け、ボストン美術館に寄贈され、倉庫の片隅で埃をかぶって眠っていたものを、価値が再発見され修復されたものを、日本に返してくれとは言えないので・・・・
キャノンが高精細複製をして再現、天龍寺に寄贈されたものです。近くで観ても本物と区別が付かず「奇想の雲龍図」が日本に暴れ込んできた。天龍寺の空間に溶け込みながらも、決しておとなしくはしていない、まるで、飛び出さんばかりの躍動です。
これが、ここまで写実的というべきなのか。本物を超えたというべきなのか。キャノンの技術、いや、日本のイノベーションに深く敬意を表したいと思います。明治の混乱期に強欲な日本の権力者が売買してしまったのですが・・・
海外に渡ってしまった文化財を高精細に複製して、未来に継承する社会貢献活動としてキャノンが最先端技術と伝統工芸の融合により文化財を継承する、本物と区別が付かないほどの精巧に再現された最高峰の一眼レフカメラ、そのイノベーションに誇りを持ちたいと思います。Goto
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9/29読売新聞

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