2017・世論調査・・・総論は安定的停滞だそうですが、終わり良ければ全て良しでは?
今年で5年目となる毎日新聞と埼玉大との合同世論調査結果が公表された。
この調査、安倍政権発足後の2013年スタート・・・
いわゆる安倍長期政権を追認する分析結果となっている。
毎年、年末に発表されるので、一年の世相を写し出しているのかも。
アンケート形式で、質問の項目は多義に渡り、興味深いモノがあるが、
どうも甘い分析が気になるのだが・・・
あんたは何歳まで働きたいと思うか、または働いていたいか
・・・そんな質問に70歳以上と記入した人が36%を占めた。
その理由が年金制度が不安、国の財政が破綻し、制度を維持できなくなるので、
老後も暮らしていくためには働かざるをえないから、が65%で圧倒的だったと分析している。
そう質問すれば、そう答え、そう分析するのは当然だろう。
誰でも、老後に不安を感じない人などいないのではないか。
回答者の本音は高齢化はあくまでも・・・・年齢の話であり、
現実は70歳(私もだが)でも矍鑠として・・働く環境が整えば、
もっと長く働きたいとの願望が背景にあると分析するのが妥当だと思う。
改憲についても、9条加憲についての質問、その答えは賛否二分だった。
賛成派は北朝鮮の核の脅威。反対派は戦力不保持の憲法の原則が歪められると分析する。
甘い甘い。分析が如何にも甘い。賛否が拮抗するまでに、
防衛の重要性が浸透してきたと分析せねば、分析にならないのではないか。
少なくとも民主党政権の時代は、改憲派は3割にも満たなかったのだから。
その他にも、教育の無償化に理解を示す人が多いとのデータも示されているが、
そりゃ当然でしょう。わざわざアンケート調査で確認するほどのことではない。
消費増税で賄うことをどう思うかと、質問すべきであって、
無償化の賛否を問うて、どんな意味があるのか。
調査の総括は、国民の大半は今の暮らしに満足はしているものの、
将来には不安があるという傾向に変わりはない。「安定的停滞」だとしている。
今年も色々あったが安倍政権の諸施策が国民に追認された一年だったということになる。
終わり良ければすべて良し・・・・なんでしょう。
連日、安倍政権を失政だと批判してきた毎日新聞・・・
あなたの批判で、政府は施策を改定したり、修正したおかげで安定的停滞だったのですね。
そうそう、この世論調査、こんなやり方もありかと勉強になった。
回答者に謝礼(500円の図書カード)を贈る代わりに・・・
同額を社会事業団体に寄付する「寄付つき世論調査」として実施された。
寄付先は「あしなが育英会」「日本赤十字社」「毎日新聞東京本社社会事業団」の
三団体。もちろん「寄付ではなく謝礼」も選択できる調査方式。
面白い発想ですね。結果は回答数は1409人。その内、寄付は嫌、謝礼をよこせ・・・との
回答者数は325人だったと。この現実、評価をどう捉えるか、その分析も欲しいものだ。
Goto
余談
今年のクリスマス・・・浅田次郎さんの新作「おもかげ」を読みました。
何という偶然か、感動しました。
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