2019年度予算

101兆円、過去最大と言われても、虚しい思いが。
年末恒例、政府が閣議決定した来年度の予算案を発表しました。
新聞に詳細が掲載されましたがお読みになりましたか?
当初予算で初めて100兆円の大台に乗ったことが大きく報じられました。
政治は安倍一強独裁です。セレモニーとしての大臣折衝はありますが、
野党が抵抗してどうにかなるなんてことはありません。
2019年度の予算はこれで決まりです。
田舎のおっさんが、国家予算について、とやかく申しても、
なんの役にも立たないのですが、率直に感じるのは「第4次産業革命」(IT革命)によって
社会が根本から変わろうとしているのに……前例踏襲の旧態依然とした、
予算組みしかできない……それを知っている人たちが予算案を立てているにも関わらず、
「悲しい現実」に虚しさを覚えます。
収入は62兆の税収、32兆の借入、特別収入6兆円。税収外収入6.3兆円。
支出は社会保障費34兆、地方交付税16兆、公共事業7兆、防衛費5.2兆、
借金返済23.5兆、残りはその他諸々で……総額は101兆4千億円です。
豆腐屋ではあるまいし、兆円と言われても、まったくピンときませんが。
予算案を眺めながら、私は二つの点で虚しさを感じます。
支出全体の30%以上が社会保障費で、収入の30%が国債という借金であるという
大綱は何十年も変わってはいません。それを良しとするしか道がない現実、
このままでは、国家財政が破綻する。誰もがわかっているのに……。
予算規模は拡大の一途を辿る。虚しくないですか。
もう一つは、日本社会で不足しているものは、全てAIが賄う時代です。
政治が解決しなければならない問題の大半はIT技術が答えをくれます。
介護もAIに指示されたロボットが。軍備もIT技術が国防の要になります。
移動手段も自動化され、大半の労働はAIが肩代わりします。
予算を組む根底に、人類が今までに経験したことのない、新たな「IT文明社会」が
間違いなく訪れる、その視点が散りばめられていなければならないと、私は思います。
それを予算編成する側の人たちがわかっているのに、織り込めない現実に、
私は虚しさを覚えます。
国家予算を組むこと。それこそが政治です。権力者の権力者たる所以です。
政府はイデオロギー対立から、観念主義と現実主義の妥協に変わりました。
でも、今は現実が「コペルニクス的転回」をしているのです。何とかならないのか。
と、力んでみてもせんなきことですが、
地方自治体が自由に使える一般財源総額が増えた結果、
地方交付税は特別会計での調整を経た自治体への配分ペースで2千億円増
16兆2千億円となり7年ぶりにプラスになったことに……ささやかですが、
地方創生の光明を見出したいと思うのですが。やはり虚しい予算編成です。Goto

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