作品に罪はあるか。

なんでもかんでも、規則、ルール、タガをはめるのには疑問です。
ぶっきらぼうな演技というのか、強面で凡庸な芝居というのか。
本業はミュージシャンだそうだが、最近とみに名脇役として人気があるピエール瀧が、
コカインを使用したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕、起訴され、4日保釈された。
さぁー大変だ。彼が出演しているテレビ各局、映画会社、音楽事務所は大混乱に陥った。
テレビはNHKの大河ドラマ「いだてん」の出演場面をカット、代役を立てることに。
TBSのドキュメンタリーは放映中止。映画は「居眠り磐音」取り直し。
「麻雀放浪記2020」は一切削除せず。「アナと雪の女王」は声優を切り替え。
音楽は所属する「電気グルーヴ」のCDやDVDなどの映像作品の出荷停止。
店頭在庫の回収。配信に至ってはネットフリックスとAmazonプライム・ビデオは
通常通り配信。NHKは過去出演作の全ての配信を停止した。
コカイン使用は絶対に許されません。絶対にです。
如何なる人物であろうが、厳罰に処し、更生施設に放り込んで、
再起できるまで、徹底的に治療すべきです。でなければ、彼の芸能作品を楽しんだ
ファンが浮かばれません。ぜひ、立ち直って欲しい。
問題は、彼が出演した作品の取り扱いです。
NHKは「受信料で成り立っているのです。反社会的行為は容認できない」と現在進行形の
作品から徹底削除しました。私はコストが掛かり大変だと思うが。これで良いと思う。
コカイン、大麻、麻薬を手にしたモノは「一生棒に振る」のです。
しかし、彼が過去に出演した作品まで自粛するのは如何なモノか。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の類で、出演者に「犯罪者」がでた「作品」は
全て抹殺すべきという発想って、いかにも短絡的ではないでしょうか。
作品に「罪」があるのか。私はないと思う。
今後の作品に彼が登場できるかどうかは、本人次第ですが、
過去は(現在制作中も含め)消すことはできない。
それをも抹殺する、世相の刹那に嫌な時代的風潮を拭えません。
識者たちは、こんな問題が起きると、直ぐ、ルールを、規則を、
一定のたがを設けろという。私は必要ないと思う。
その都度、その都度、悩み苦しみ、解決すれば良い。
世の中には、清濁あるのだから。濁点を全て消し、清だけなんて……Goto

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