米国独立記念日に……

歴史を否定して何が残るというのでしょうか。
私がボケているのでしょうかねぇ。
何とも理解ができないのです。どうしてこんなことが、大問題なんでしょうか。
疑問でなりません。いや違う。私があまりにも理解する能力がないからでしょうねぇ。
何のことかと言えば、アメリカの話です。
でも、日本でも同じようなことが起こっています。
米国のスポーツ用品大手「ナイキ」が米国の独立記念日に合わせて発売することに、
していた「スニーカー」の発売を中止したそうです。
理由は「米国のメディア」がスニーカーにあしらった独立当時の星条旗が
「奴隷制度を想起させる」と批判をうけたためだそうです。
ナイキ広報のコメント「意図に反して人に不快感を与えたり、
独立記念日の価値を損なったりする恐れがあると判断し、発売中止を決めた」と。
世の中、どんなことでも、ケチをつければつくものです。
米国の歴史を辿れば、奴隷制度もあったでしょう。今も人種差別は根強く残っています。
でも、13の州が集い合衆国を形成し、独立したのは事実です。
独立記念日にその当時の星条旗をシューズのロゴにすることが、
奴隷制度の復活を意味するのでしょうか。
ナイキの「意図」とはそのことなんでしょうか。違うでしょ。
ナイキが工場建設を予定しているアリゾナ州の知事は
「米国企業は我が国の歴史に誇りを持つべきだ。酷い決断に失望している」
ナイキへの補助金撤回も視野に入れると。手厳しい。
私は思うんです。過去に何があっても、起こった事実を消すことはできない。
今から振り返れば、とんでもないことも平気で行われていた。
だからと言って、今、その時代を否定してどうするのか。
日本もそうです。戦前、軍部が暴走して、あの大戦を引き起こした。
だから、戦後、戦前のあらゆるモノが戦争に繋がったと全てを否定した。
それが民主教育だとして。でも、その考え方はいかにも一面的ではないか。
「反戦の誓い」はその時代に生きた人を否定するものであってはならない。
人の世は今が突然存在するのではありません。連綿と続いているのです。
断面を切り取って否定、批判するその姿勢こそが、新たな誤ちを生むのではないでしょうか。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」そんな類で、ナイキが独立記念日に当時の星条旗を
ロゴにしたことに理解できず違和感を憶えるのは私だけでしょうか。Goto

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