安倍政権の継承とは、どういうことか。難しくはない。
第2次安倍政権の政策の一つに待機児童ゼロがある。
女性が活躍できる社会を目指すためにも、
安心して子どもを産み育てることができる社会のためにも
欠くことのできない重要政策である。
当初は13年度からの5年間で解消する目標を掲げていたのだが、
思うに任せず20年度末まで3年先送りしたが、現実は達成が難しい状況にある。
厚労省は希望しても保育園などに入れない待機児童は
2020年4月1日時点で1万2439人だったと発表した。
前年に比べ4333人減り、過去最少を更新した。
メディアは7年8ヶ月に及んだ安倍政権を盛んに総括しているが、
待機児童ゼロ目標についての検証は漏れている気がする。
まずだが、全国どこも待機児童が問題になっていたのだが、
全国で待機児童は1341市区町村がゼロである。全国の8割に達する。
100人以上いる市区町村は22で前年より18が減少している。
都市部が問題なのだが、世田谷区は前年の470人がゼロ。足立区も120人減で3人に。
政府の方針に従い各自治体が待機児童対策に本腰を入れた結果、最少の1.2万人まで
減少したがゼロにはなっていない。待機児童をゼロにするのは年々人数も変わるし、
住民の要望もハードルが高くなっている。それに、自治体の首長の覚悟も問題である。
目標の20年度末にはゼロは難しい状況である。その中で、この数字をどう見るかである。
私はこの難しい問題をここまで詰めたことに、安倍政権を高く評価したい。
しかし、目標は目標である。如何なる理由があろうと8年近く時間とエネルギーを費やして
達成できなかった責任は重い。政策は100%実現してこそ、政治の信頼が醸造されるのだ。
市区町村の2割が達成できなかったことを許してはならない。政治とはそうあるべきである。
で、である。安倍政権を継承すると菅官房長官は総裁選に立候補している。
であれば、政策の継続性を問われて然るべきだ。菅政権が誕生したならば、
待機児童ゼロ問題は直ちに解決すべきである。なぜならば、それくらいできないようでは、
継承した意味がないのは当然だが、この国が抱える少子高齢化、人口減少問題を解く、
ことなどできないからである。私は安倍政権を継承する菅政権に期待したい。Goto
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